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2021-04-01

【ボクシング】ホルヘ・リナレスが5月29日、ラスベガスで世界王座に挑戦

その鋭い感覚、切れ味。リナレスの力は、35歳にしてまだまだ健在(Photo:福地和男)

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 3階級制覇世界チャンピオンで現在、WBC世界ライト級3位にランクされるホルヘ・リナレス(ベネズエラ/帝拳)の世界挑戦が決まった。帝拳ジムのホームページで発表されたもので、5月29日、アメリカ・ネバダ州ラスベガスのマンダレイベイ・リゾートホテル内ミケロブ・ウルトラ・アリーナでWBC同級チャンピオンのデビン・ヘイニー(アメリカ)に挑む。

 リナレスにはあるいはラストかもしれないし、さらにビッグなチャンスなのかもしれない。カードが発表されるや、WBCのホームページのフロントトップで告知され、海外ではDAZNによって世界に配信されることが発表されている。むろん、22歳のチャンピオンが注目の存在ということもあるが、リナレスがいまだ世界で高い評価を受けていることの証でもある。3年前、WBA世界ライト級王座を失っているが、あのワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)からダウンを奪っている。昨年2月には、それまでKO負けのなかったカルロス・モラレス(メキシコ)を痛烈に倒して、健在ぶりを示した。もし、ヘイニーとの一戦に勝ち残れば、テオフィモ・ロペス、ジャーボンテ・デービス、ライアン・ガルシアら若いスーパースターが林立するライト級で、究極のアピールができるのだ。

 もちろん、リナレスは張り切っているに違いない。帝拳ジムのホームページに残したコメントにも自信がにじむ。

 1日に切り上げた走り込みキャップについて、「今、ホントに調子良いしモチベーションもバッチリ。暖かくなってきてたくさん走れてるし、トレーニング・キャンプも本当に良かった。今回、ホントにチャンスあるよ」と語った後、ヘイニーについては「すばらしい選手でスピードがある。スピードには気をつけないといけないね」と評価した。「今回の試合に向けて一番大事なのはコンディションをつくること、私もトシだからね(笑)。しっかりスタミナつくってチャンピオンになります。頑張ります!」と結んでいる。

 海外メディアに発表したものは、さらに力強い。「ライト級での私の力を示す時が来た。ヘイニーはまだ私を乗り越えてはいない。挑戦を受け入れたことはミステイクだったと証明してみせる」。

 リナレスは一時、ラスベガスに居住して戦っていたが、ヘイニーもこのショービジネスの都がホーム。カリフォルニア州オークランドから、ミドルティーンの年ごろに強くなるために移住してきた。

「私はリナレスの戦いを見ながら育ってきたんだ。そのリナレスとラスベガスで戦えるなんて夢のようだ。この試合で、私がライト級チャンピオンである理由がわかるはずだ」

 まばゆいほどにハイセンスが輝くヘイニーが、“地元”ラスベガスで戦うのは、17歳だった2016年以来のこと。リナレスも、かつての“地元”で戦うのは7年ぶりになる。

 なお、試合会場のミケロブ・ウルトラ・アリーナは数々のビッグファイトが行われたマンダレイベイ・イベンツセンターとして知られた同じ会場。試合当日は1万2000人のキャパシティの半分の入場者に限定するほか、新型コロナ対策として厳しいシステムをしたがってドアオープンするという。

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