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2021-04-06

【競泳】本多が持ち味を発揮して瀬戸を破る

日本選手権・男子200mバタフライ表彰台。左から2位・瀬戸、優勝・本多、3位・森本哲平(イトマン近大)。本多と瀬戸は代表に内定した(写真◎小山真司)

競泳の東京五輪代表選手選考会を兼ねた日本選手権の第4日が6日、東京アクアティクスセンターで行われた。

男子200mバタフライ決勝には2019年世界選手権の同種目銀メダリストの瀬戸大也(TEAM DAIYA)が出場。瀬戸は200、400m個人メドレーの代表には内定しているものの、この種目は他の選手と同様に日本水泳連盟が設定する派遣標準記録を突破して2位に入ることが代表への条件となっていた。

それだけに順位にも注目が集まったが、この種目を制したのは、大学2年生の本多灯(アリーナつきみ野SC)だった。

本多の持ち味は、ラストの50mでも30秒を切ってくることができる後半にある。本多は前日の準決勝の前半は飛ばして54秒62で折り返したが、ラスト50mでは本来の泳ぎが見られなかった。しかし、この前半の入りでスピードがついていることを実感。「決勝では前半を落ち着いて入って、後半爆発できるように」と、本来の自分の泳ぎで、瀬戸に勝負を挑んだ。

本多が4レーン、瀬戸が5レーンに入ったこの日の決勝では、本多は150mまでピッタリと瀬戸についていく。そしてラスト50m。本人の思惑通りに追い上げ、残り15m付近で逆転。そして1分54秒88でフィニッシュした。

「1分53秒台を狙っていて、前半が少しうまく泳げなかったというのはあるが、ほぼイメージ通り。次につながるレースができた」とレースを振り返った本多。喜びを全身で表すタイプなだけに、東京五輪代表に内定したのだから、もっとド派手に喜ぶのかと思いきや、少し抑えめだった。「すごくうれしいが、東京五輪のことを考えると浮かれている暇もないので」と、次を見すえる。

「1分54秒台では表彰台に上がることもできない。まずは1分53秒台を出せるように練習に励み、東京五輪では大也さんと表彰台に上がりたい」
喜びを爆発させるのは、本番でメダルを獲得したときだ。

*本日の東京五輪内定選手は以下の通り。
◆女子800mフリーリレー
五十嵐千尋(テイクアンドギヴ・ニーズ)
◆男子200mバタフライ
本多 灯(アリーナつきみ野SC)
瀬戸大也(TEAM DAIYA)
◆女子200m個人メドレー
寺村美穂(セントラルスポーツ)
大橋悠依(イトマン東進)

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