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2021-04-14

目前の試合に集中しつつ“先”も見る──井上尚弥、颯爽と語る。

充実のトレーニングを終え、爽快な表情を見せる

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 昨年10月、アメリカ・ネバダ州ラスベガスで“聖地デビュー”を飾ったWBAスーパー・IBF世界バンタム級チャンピオン井上尚弥(28歳=大橋)が6月19日(日本時間20日)、IBFの指名挑戦者マイケル・ダスマリナス(27歳=フィリピン)を迎え、ふたたび“かの地”を訪れることが内定した。明日15日発売の『ボクシング・マガジン5月号』では、試合まで約2ヵ月の“モンスター”を直撃。本誌単独インタビューでは、彼のボクシングの“緻密さ”にあらためて触れることができた。

 いまだ続く新型コロナウイルス蔓延の状況下。これを考慮して、“世界の至宝”の会見は合同リモートによるものが続いてきたが、『ボクシング・マガジン』としては昨年8月以来の対面単独インタビューの機会を得ることができた。

 久々に体感する彼は、何ひとつ変わるところがなかった。少年のようにボクシングを嬉々として語り、“モンスター”然としてその奥深い造りをわかりやすい言葉で表現してくれる。取材者を気遣って、折々にユーモアを交えて笑いを誘う。

切れ味鋭く、かつ分厚い右ストレート
切れ味鋭く、かつ分厚い右ストレート

 目の前で躍動する姿も実に繊細で、より迫力を増している。「本格的なダスマリナス対策はこれから」というものの、対サウスポーの動きはすでに十全に備わっている。

 本誌は煽った。「すでにスーパーバンタム級が適正ではないのか」と。井上尚弥は当初こそやんわりと否定したものの、バンタム級での熱烈な想いを明かした上で、29歳での階級アップを明言した。

強い左フックを放っても、決してバランスが乱れない
強い左フックを放っても、決してバランスが乱れない

 練習前、そして練習後。ふたつのパートに分かれたインタビューは合計1時間以上に及んだ。そのボクシング同様、軽快にして重厚な井上尚弥のリズムを味わっていただきたい。

写真_本間 暁

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