カナダのプロフットボールCFLが現地4月15日に、初めて開催したグローバルドラフトで、日本のXリーグから6選手が指名された。6人の指名順位とチーム、プロフィール、コンバインの数値、指名後のコメントを紹介する。
1巡4位 ウィニペグ・ブルーボマーズ LB丸尾 玲寿里 (アサヒ飲料チャレンジャーズ)
183センチ 104キロ
1996年2月14日生まれ。出身は日本だが、幼少時に母と共に、カンザス州ウィチタに移住。ジュニアカレッジを経てテキサス大サンアントニオ校(C-USA)に入学。最終学年の2018年には12試合で86タックル、4.5ロスタックル、2サック、2ファンブルリカバーという活躍を見せた。2019年からアサヒ飲料に加入、2年連続でオールX1エリア選出。2020年3月、日本代表として、TSL選抜との試合に出場、強力なTSL選抜のランに対抗した。
102キロベンチプレス:28回
40ヤード走:4秒77
立ち幅跳び:294センチ
3コーンドリル:7秒07
シャトルラン:4秒17
丸尾のコメント「CFLグローバルドラフトで、日本人選手として最初に指名されたのは、とても幸せなことです。私を信じて1巡指名してくれたウィニペグ・ブルーボマーズに感謝したいと思います。
また、この状況すべてを実現してくれたXリーグの組織にも感謝したいと思います。
Xリーグの助けがなければ、私は今の位置にはいなかったでしょう。今後も、最高の選手になるために、そして日本を代表する選手になるために、これまで以上に努力していきます。
そして、私が日本の選手たちに大きな夢を与えモチベートすることで、将来、もっと多くの日本の選手がCFLやNFLに行くようになることを祈っています。
応援してくださっている日本の皆さんに感謝し、CFLでビッグプレーができるようにベストを尽くします。」
2巡13位 モントリオール・アルエッツ LB山岸 明生 (富士通フロンティアーズ)
183センチ 97キロ
1995年1月生まれ。中大付属高から関西学院大学に進学。大学2年でU-19世界選手権の日本代表・主将。4年時はの2016年には年間最優秀選手・チャックミルズ杯受賞、関西学生リーグ最優秀選手、BEST11に選出された。卒業後は富士通に入社、鋭いタックルと強靭な体力で、富士通ディフェンスの中核となる。2020年3月、日本代表対TSL選抜戦では、丸尾と共に守備陣の柱として奮闘した。
102キロベンチプレス:21回
40ヤード走:4秒87
立ち幅跳び:287センチ
3コーンドリル:7秒07
シャトルラン:4秒37
山岸のコメント「この度 Montreal Alouettes から指名を頂きました。これまで多くの関係者の方々にご支援頂き、今日という日を迎えることが出来たことに心より感謝いたします。より一層の努力を重ね CFL で活躍し、日本の皆様に勇気やパワーを与えられるよう頑張ります。今後ともご声援のほどよろしくお願い申し上げます。」
2巡15位 ウィニペグ・ブルーボマーズOL町野 友哉 (富士通フロンティアーズ)
197センチ 136キロ
1997年3月16日生まれ。岐阜県大垣市出身。県立大垣北高時代は野球部で4番ファーストだった。京大入学後にアメフトを始め、OLとして2年生から先発。2018年大学世界選手権の日本代表。大学で体重を1.5倍以上に増やした。富士通では、OL育成の手腕で名高いケビン・ライトナーコーチの指導を受ける。コンバインで102キロのベンチプレスを31回挙げるなど、海外勢に負けないフィジカルを持つ。
102キロベンチプレス:31回
40ヤード走:5秒5
立ち幅跳び:272センチ
3コーンドリル:7秒67
シャトルラン:4秒63
町野のコメント「2年前に海外リーグでプレイすることを志し、今そのスタートラインに立てたことを嬉しく思います。これまで応援、サポートしてくださった皆さま、ありがとうございました。プレイヤーとしてはまだまだ未熟ですが、伸び代は誰よりもあると信じています。日本の皆さんに勇気を与えられるようなプレイができるように引き続き精進してまいります。ご声援のほどよろしくお願いします。」
2巡16位 トロント・アルゴノーツK佐藤 敏基(IBMビッグブルー)
178センチ 80キロ
1993年9月30日生まれ。横浜市出身。早大学院高でフットボールを始めた。当初はQBだったが、高校3年時に、負傷によりK転向を志願する。早大でも長距離砲として活躍したが、大学4年時の甲子園ボウル(立命館大戦)で、試合最後のFGトライを外す。これが逆に刺激となり、NFLのキッカーとなることを夢見て武者修行へ。国内ではIBMに所属し、2019年の最終戦で、日本タイ記録となる58ヤードFGを決めた。
身長・体重以外は測定せず
佐藤のコメント「指名して頂けて本当に嬉しいです。しかし、まだアクティブロースターに残り、スターターを勝ち取って活躍するためのスタートラインに立った状態です。カナダに渡航するまでの間、そしてチームに合流してからも成長し続けます。ここに至るまでにサポートして下さった皆様本当にありがとうございます。これからも目標に向けて走り続けますのでご声援のほど宜しくお願い致します。」
3巡19位 BCライオンズK山﨑丈路 (オービックシーガルズ)
173センチ 85キロ
1993年9月2日生まれ。県立大分上野丘高校ではサッカー選手だったが、大阪大学でアメフトを始める。K、Pに加えてRBやWRもプレーした。2017年にエレコム神戸に入団、驚異的な脚力の長距離キッカーとして台頭する。フリーキックをすべてエンドゾーンに蹴り込んでタッチバックにしてしまい、リターンを封じ込めた。2019年(P)、2020年(K)オールX選出。昨年は練習で73ヤードのFGを決め、海外でも話題となった。誕生日が4週間違いの佐藤とは親友で互いに認め合うライバル。
40ヤード走:4秒9
立ち幅跳び:287センチ
3コーンドリル:7秒57
シャトルラン:4秒63
山﨑のコメント「海外挑戦を始めて5年、本当に多くの方のお力を頂いて進んでいると実感しています。本当にありがとうございます。 自分の目標を考えると、まだまだスタートラインに立ったとも思えていないというのが正直な感情です。ここに慢心せず、再度『キックの追究』という目標を見据えて、目の前の課題、結果にフォーカスしていきます。指名への期待、自分の可能性に応えていきます。」
3巡24位 モントリオール・アルエッツRB 李卓(オービックシーガルズ)
182センチ91キロ
1995年2月20日生まれ。RBとして、南山高時代から抜きんでた素質とスピードを持ち、慶大でもエース兼主将としてチームをけん引した。2015年世界選手権の日本代表に学生からただ一人選出。JALでパイロットを目指しながら、オービックシーガルズでフットボールを続ける。2018年Xリーグ新人王、2019、20年オールX。この間、JALを退職しプロ選手を目指す道へ。2021年はNFLのIPPプログラムの候補生に選ばれた。
今季はCFLコンバインに不参加のため計測はなし
李卓のコメント「Montreal Alouettes に指名して頂きとてもありがたいです。海外挑戦を応援してくれているサポーターの皆様、オービックシーガルズ、そして、X リーグをはじめ CFL2.0 を実現してくださった皆様に感謝します。」
NFLドラフト候補名鑑2021(B.B.MOOK1527)