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2021-05-19

【ボクシング】潔白認定の井岡一翔が会見「謝罪だけでは納得できない」

19日夕方、会見した井岡

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 WBO世界スーパーフライ級チャンピオン井岡一翔(Ambition)は19日、東京都内のホテルで服部真尚弁護士同席のもと会見。4月に複数の週刊誌で報じられた禁止薬物摂取の疑いについて、日本ボクシングコミッション(JBC)の倫理委員会が違反行為は認定できないと発表したことを受け、自らの口で思いを声明した。

 服部弁護士は、井岡の尿検体から禁止薬物の陽性反応が検出された原因はJBCの尿検体の保管ミスによるものであり、JBCのドーピング規定についても国際基準に則ったものではないと指摘。井岡に対する制裁処分を行わないようJBC倫理委員会に求めた意見書の主張は、ほぼ認められたとした。

 井岡は「今日という日を待ちに待っていた」と言いつつも「自分の中では(潔白と)分かっていても、報道が先走り、僕の力だけでは証明できなかった。家族にも心配をかけ、この1ヵ月で僕の人生はかなり変わった」と悲痛な心境を吐露。

「正直辛かった。SNSを通じた誹謗中傷にも傷ついた。(JBCには)謝罪だけでは納得できない。僕に対しての誠意も感じられなかった。人生、命をかけてやってきたことに対して、それで許せるのか。また安心して試合ができるか疑問がある」

 服部弁護士は、JBCに対して賠償請求など具体的な動きを起こすことは現時点で考えていないとし、まずは原因解明を求めた。

 井岡が会見で発表したコメント全文は次のとおり。

「私は禁止薬物を摂取していません。今回、そのことが立証されました。
 このような騒動が生じ、私や田中選手が巻き込まれる結果となった責任は、JBCにあります。JBCの尿検体の保管、検査手順、ドーピング規定、いずれも不備が多々ありました。
 私の尿検体から大麻やエフェドリンの成分が検出されたのは、尿検体保管の不備に伴う尿検体の腐敗が原因です。
 JBCには、保管、検査手法に不備があること、私に報告することなく警察に通報したこと、マスコミに対して情報をリークしたこと、など今回の騒動を生じさせた全ての責任があります。
 私は、JBCに対して、このような騒動を生じさせた責任を認め、私や田中選手を含めた関係者一同に対して謝罪し、かつ、二度とこのような不手際が生じない体制を整備することを求めます。また、私は、一部のマスコミに対しても、私に関してなされた誤った報道を訂正することを求めます。
 私のように不正を疑われ、不要な手続に巻き込まれるような選手は、二度と現れて欲しくありません。私が最後になって欲しいです。
 最後に、私のことを信じ続けてくれた家族、ファン、そして、関係者の皆様に、感謝申し上げます」

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