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2021-05-20

【ボクシング】「統一」と「世界挑戦」懸け、清水聡と森武蔵が明日対決

お互いのベルトを懸けて戦う清水(左)と森

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 明日21日、東京・後楽園ホールで互いのベルトを懸けた王座統一戦に臨む東洋太平洋フェザー級チャンピオンの清水聡(大橋)とWBOアジアパシフィック同級チャンピオンの森武蔵(薬師寺)が、ともに前日計量をパス。個別に行われたリモート会見で、試合への決意を語った。

 ロンドン五輪銅メダリストで東洋太平洋王座を5度防衛中の35歳・清水と、全日本新人王から無敗のままWBOアジアパシフィック王座に就き3度防衛中の21歳・森。今年、国内最高のカードとも呼ばれる新旧対決を前に、両チャンピオンとも揺るぎない自信を示した。

 プロ入りから6年、森戦を「世界につながる重要な試合」と位置付ける清水。コロナ禍による延期も、準備期間が増えたことで「逆にありがたかった」とプラスにとらえ、90ラウンドに及ぶスパーリングや高地トレーニングで「完ぺきに仕上がった」と、最高のコンディションを強調した。

 同じサウスポーの森については「全体的にバランスがよく、穴がない選手」と評価。身長では170センチの森を9センチ上回っており、計量時に会った印象は「思っていたとおり小さいなと。このリーチ差がどうなってくるか」と話した。

 9勝9KO(1敗)と高いKO率を誇る清水に対し、森は「一つの行動が命取りになる」と、その強打を警戒。しかし「向こうが上回る経験は、あくまでもアマチュアでのもの。プロとはラウンド数が違うし、12ラウンドの経験は僕の方がある」と、キャリアの差は気にしていない様子だ。

「しっかり組み立て、判定でもKOでも勝てるように戦う。12ラウンドのなかで、自分の立てた作戦が通用しなければ違う作戦を取れるよう、冷静に試合を進めたい」と、若さに似合わぬ落ち着きを見せる森。臨機応変でクレバーな戦いぶりは半年前、清水の同僚でもある溜田剛士を終盤に仕留めた試合でも披露済みだ。スピードでも清水に負けないという森だが、「一番はやっぱり気持ち。これだけは絶対負けない」と言い切った。

 セミファイナルには清水と同じ大橋ジムのバンタム級ホープ、中嶋一輝が出場。空位の東洋太平洋同級王座決定戦で、千葉開(横浜光)と対戦する。9勝(8KO)1分の中嶋と、13勝(8KO)1敗の千葉というハードパンチャー対決。同い年の井上尚弥とスパーリングを重ねてきた中嶋は「早い段階で倒しにいきたい。普通にやったら倒せる」と、初タイトルへ自信を見せた。

写真/大橋ジム提供

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