5月22、23日、第4回九州共立大チャレンジ陸上競技会にて、山﨑有紀(スズキアスリートクラブ)が女子七種競技で5975点の日本新記録を樹立した。2004年に中田有紀(さかえクリニック、現・愛知つばさTCA)が記録した5962点を17年ぶりに更新。日本の七種競技を新たなステージへと押し上げた山﨑に、日本記録更新の感想、4連覇が懸かる日本選手権(6月12、13日・長野)への意気込みを語ってもらった。
やっとスタートラインに立てた
――日本記録の更新おめでとうございます。
山﨑 ありがとうございます。日本記録の更新はもちろんうれしいですが、まだあまり実感がないです。3年ぶりに自己ベストを更新できたことはうれしいですね。日本記録はずっと目標にしてきた記録ですが、自分のなかでは通過点ととらえていて、これからも自分の記録を超えていけたらいいな、と思います。
――日本記録が通過点ということは、6000点やその先を見ているということですか。
山﨑 そうですね。2年前に出場したデカスター(フランスの混成競技大会)で相部屋だったマルテ・コアラ(ブルキナファソ)選手が今季6238点を出していることなど、海外で一緒に戦った選手が6000点を超えていることが刺激になっています。コアラ選手はとてもフレンドリーで、私は片言の英語でしたが、コミュニケーションを取って仲良くなりました。そういった海外の選手と戦うことを考えると、日本記録を更新したことで、やっとスタートラインに立てたかな、という気持ちです。
――前日本記録保持者の中田有紀さんの存在は?
山﨑 中田さんは、私が初めて出場した日本選手権(2015年)で入賞されていました。五輪や世界選手権に出場していた当時のことは、記憶として覚えていないのですが、それだけ長い間、混成競技を続けられることはすごいことだと思いました。
――日本記録を更新した九州共立大チャレンジ競技会を振り返っていただけますか。
山﨑 日本選手権に向けての調整のつもりで出場しました。5月の日本GP鹿児島県記録会(5692点で優勝)は初日がうまくいかず、特にスプリント系で競り合う感覚がかみ合っていなかったのですが、その辺が仕上がってきて、いい感覚で臨めました。最近は初日に取りこぼすことが多かったのですが、今回は初日の4種目が終わって、自己ベストの試合と比べてマイナス30点だったので、もしかして自己新が出るかもという思いはありました。もともと2日目の3種目は自信があるので、いつもどおり1種目、1種目集中してやりました。
――2日目のやり投と800mが自己ベストでした。
山﨑 さすがに800mは記録を意識して狙いましたが、やり投は2年前の日本選手権前にヒジを痛めて、そのときに助走練習をひたすらやっていたことで、流れが良くなりましたね。2年ぶりに自己ベストを6センチ上回りました。全体的に振り返ると、走高跳で1m70(855点)を跳んでいたら6000点を超えていた、というところがまだまだですね。走高跳の自己ベストが1m71なので、1m65(795点)の後、1m71に挑戦して、3回失敗してしまいました。6000点を超えるためには、点数の大きい走高跳が大事だと思います。1m70はアベレージとして越えたいですね。
――走幅跳も6m01(自己記録6m05)と6mを超えましたね。
山﨑 走幅跳は得意種目ではなかったのですが、長崎に帰省したときに、山本凌雅くん(諫早農高→順大→JAL)を指導した木戸先生(祐一郎・諌早農高)に跳躍練習を見てもらってから、記録が出るようになりました。それまでは踏切がうまくできなくて、ただ走り抜けていた感じだったのですが、踏切動作ができるようになったことが6mを超えられるようになった要因だと思います。まだ着地の姿勢ができていないので、そこをまとめることができれば、もう少し記録は伸びると思っています。
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構成/新甫條利子
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