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2021-06-24

【ボクシング】山内涼太、パワーの差を見せアジア王座V1

初防衛に成功した山内

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WBOアジアパシフィック・フライ級チャンピオン山内涼太(角海老宝石)は24日、東京・後楽園ホールで同級5位の中山祐太(一力)とタイトルマッチ12回戦を行い、7回1分29秒TKO勝ちで初防衛に成功した。

 試合は小気味よいジャブの突き合いでスタート。その精度を急速に高めていったのは山内だ。スピード、威力でまさり、中山の出端を叩く。初回から主導権を握った山内は「練習してきた」という左の出来に納得したが、そこからの組み立てには課題を残した。

 2回には左ボディでガードを落としたところに右を打ち込みダウンを奪う。5回も左フックで再び倒すが、その度に中山は力一杯のワンツーで抵抗。ジム移籍第1戦で迎えた初のタイトルマッチに燃える中山を、山内はなかなか仕留めきれない。それでも「いつもよりムキにならなかった」と山内。7回、ダメージの色濃い中山を右のビッグパンチで一気に追い詰め、ストップに持ち込んだ。

 最後はパワーの差を見せつけた山内だが、フィニッシュへの過程は反省。「ゴーサインはまだまだ出ませんね」と世界挑戦のアピールは封印したが、阿部弘幸トレーナーは「いつもより(パンチを)もらわなかった」と評価。「フィジカル、パンチ力はいける。あとは冷静に考えてやれるようになれば」と期待した。WBA2位の山内が、フライ級で存在感を増してきたことは間違いない。

文/藤木邦昭 写真/小河原友信

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