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2021-07-07

【相撲編集部が選ぶ名古屋場所4日目の一番】白鵬、薄氷を踏む勝利で4連勝

後ろについた隆の勝が出るところを突き落とし、白鵬が連勝を4に伸ばした

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白鵬(突き落とし)隆の勝

3日目を終えて、進退を懸ける白鵬、綱取りに挑む照ノ富士ともに3連勝。役力士の全勝はこの2人だけで、4日目には平幕の全勝も玉鷲だけとなり、最後の2番を迎えた。

照ノ富士は大栄翔に左ノド輪で起こされ中に入られた。これをしのいで体勢を入れ替えたが、安易な叩きで攻め込まれる。これも懸命にしのいで逆転した。この3日間はどっしりと落ち着いた相撲だったが、この日はバタバタした相撲。「相手もいるし思いどおりにいかないこともある。ギリギリだったけど、白星でよかった」とひと安心だった。

結びの白鵬も危ない相撲だった。立ち合いは右からの張り差しで隆の勝の出足を止め、突き起こして前に出るが、なかなか四つに組めない。土俵際で隆の勝に左に回り込まれ、後ろにつかれる大ピンチ。振り向きながら引き足速く下がって突き落とせば、白鵬が土俵を飛び出す前に隆の勝が落ちた。薄氷を踏む勝利に勝ち名乗りを受けた白鵬は苦笑い。

金星を逃した隆の勝は、「あそこまで戦えたので悔いはないです」と言いながらも、「最後はいけると思っちゃったんで、足がついていかなかったですね。横綱は速かったです。勝てると思ったら、負けちゃうんですよね」と少し悔しそうに振り返った。

この3日間、明るくリモート取材を受けていた白鵬だったが、この日は取材に応じなかった。内容的に負けていたので、話すことはないということか。ただ、初日からの4連勝で、だいぶ余裕は出てきただろう。

今場所は十両の炎鵬が白鵬の付け人を務めている。「自分からお願いして付かせてもらいました」と炎鵬。理由を聞かれると、「それは内緒です」。さすがに今場所が最後になるかもしれないからとは言えない。

石浦も「場所前から部屋のムードはピリピリしていた」と言う。「それは僕らのせいで、横綱は変わらないんですけどね。でも、横綱が連勝してくれて、和やかな感じになってきました」と笑顔を見せる。コロナ禍で外出ができず、夜は部屋でみんなで食事をしており、「横綱は食事中も笑顔が多いですよ」と話してくれた。

報道陣に対しても初日からの3日間は朗らかにリモート取材を受けてくれた。周囲に気を遣わせないよう、努めて明るく振る舞っているのだろう。序盤の5日間を4勝1敗でいければ、11番ぐらい勝てるのではと思っていたが、この調子なら優勝もあるかもしれない。

文=山口亜土

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