大会5日目/7月28日(水)
女子70kg級新井 千鶴[三井住友海上]
ARAI Chizuru
常に真摯で実直。それが新井に対するストレートな印象であり、柔道スタイルにも如実に表れている。しっかりと組み手を構築し、自分の形を作ってから得意技に入る、まさにお手本のような戦い方。そのシルエットの美しさは、世界トップクラスといっていいだろう。
17・18年に世界選手権を2連覇して、栄えある赤ゼッケンを堅持。19年こそ早いラウンドで不覚をとったが、同じ日本武道館の畳で雪辱を果たす機会が目前に迫ってきた。
「世界チャンピオンになってから、東京五輪に必ず出てしっかり戦うという思いになった」と新井。昨年からは体幹を中心とした自重トレーニングやウエイトトレーニングも取り入れ、パワーを技につなげる術も身につけてきた。「軸になるものはぶらさずに戦いたい」と、頂点を鮮明に視野に入れている。
◎新井千鶴の柔道スタイル身長が高く、左右の足技、内股を中心に伸びとキレのある柔道。
長い手足を存分に生かし、相手を豪快な内股で仕留める新井(写真/IJF)
Profile
あらい・ちづる◎1993年11月1日生まれ/埼玉県出身/男衾柔道クラブ/男衾中-児玉高-三井住友海上/172cm/左組み/得意技=内股/15・19年ワールドマスターズ3位、17年GSパリ優勝、17・18年世界選手権優勝、20年GSデュッセルドルフ優勝、21年GSタシケント優勝、GSカザン3位