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2021-07-21

元日本代表・山根佐由里が解説!東京五輪ソフト、オーストラリアに快勝!

7月21日(水)から27日(火)まで、福島・あづま球場、神奈川・横浜スタジアムで開催される『2020東京オリンピック』。ソフトボール・マガジンWEBでは、元日本代表の山根佐由里さんに、各試合を振り返っていただく。本日は、21日(水)9時から行われた第1戦のオーストラリア戦の振り返りと、22日(木)12時からのメキシコ戦の見どころをお伝えする。

エース・上野が試合をつくり
3本塁打で5回コールド勝ち


 上野由岐子投手本人も言っていましたが、初回は慎重に、丁寧に投げていましたね。四球が1個、死球が2個ありましたが、バッターがどこを狙っているのか、どこまで手を出してくるのか探り探りだったでしょうし、攻めた中での結果なのでまったく問題ないと思います。1点取られた後はギアが一段上がり、キレも出てきてボールの質も上がりました。


立ち上がりに苦戦するも、2回以降は立て直した上野由岐子(写真/JMPA代表撮影)

 その裏の日本の攻撃、二死と追い込まれてからの三番・内藤実穂選手の打席で、突然カーヤ・パーナビー投手のストライクが入らなくなりました。案の定、フォアボールになり、四番・山本優選手の打席でも球が荒れ気味。山本選手が甘いボールを打ち返し1点が入りました。日本打線が醸し出しているオーラが、相手バッテリーにプレッシャーをかけたのかもしれません。

 その後、3回、4回、5回とホームランが飛び出しましたが、日本はこれまで長打力が課題だと言われ続けてきて、2018年の世界選手権では成長した部分を見せられたけれど、そこからさらにパワーアップした打線を披露することができました。海外のチームに勝利するには、やはり長打力が必要。それをこの初戦で出せたことで、打線も波に乗っていくかもしれません。

 中でも、この試合で三番を打った内藤実穂選手は素晴らしかったです。3打席中、四球2個にホームラン1本。しっかり見えている証拠だと思います。そして、四番の山本優選手、五番の藤田倭選手と、打つべく人がしっかり仕事を果たしてくれました。


3回にチェンジアップを中堅へ運んだ内藤実穂(写真/JMPA代表撮影)

 
この試合登板のなかった藤田倭だが、打撃で貢献(©WBSC)


5回、四番・山本優の2ランで7点差となりコールドが成立(©WBSC)

 5回からは、チーム最年少の後藤希友投手が登場。初めての大舞台でしたが、自分のピッチングができていたと思います。四死球を出しましたが、上野投手と一緒で攻めた中での結果。クリーンアップを打ち取ったことは自信になったのではないでしょうか。

 そして、5回コールド勝利。熱い日が続くようですし、5回で勝負がついたことは、体力を温存でたという意味でも良かったと思います。


5回二死からリリーフした後藤希友。ピンチを背負うも無失点に抑えた(写真/JMPA代表撮影)

メキシコ戦のみどころ

  明日は世界ランク5位のメキシコとの対戦です。日本リーグでもおなじみのダラス・エスコベド(豊田自動織機)、元アメリカ代表のダニエル・オトゥールの二枚看板を日本打線がどう打ち崩していくか。メキシコ打線も一発がある選手がそろっていますし、アメリカのプロリーグや大学ソフトを経験している選手が多いので注意が必要です。

 7月中旬に行われた練習試合の2戦目では、藤田投手が打ち込まれてしまいましたが(0対8で敗戦)、あの試合ではどのボールが通用するのか試しながら投げていたと思うので、心配はしていません。きっといい情報収集ができたでしょうし、明日は誰が先発するか分かりませんが、次に投げるときはピリッと引き締まったピッチングを見せてくれると思っています。

【PROFILE】
やまね・さゆり/1990年1月24日、三重県生まれ。右投右打。投手。宇治山田商業高-レオパレス21(2008年~09年)-トヨタ自動車(10年~17年)。トヨタ自動車では12年から16年までの5年間でリーグ記録の42連勝を打ち立て、14年には最優秀投手賞を受賞。日本代表では10年、14年、16年と世界選手権出場。17年限りで現役を引退し、現在はトヨタに勤務しながらソフトボール普及のためメディア等で活躍中。

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