アメリカンフットボールのXリーグ「X1エリア」は、9月26日、富士通スタジアム川崎で第3節の2試合を行い、ペンタオーシャンパイレーツ対富士フイルムミネルヴァAFCの一戦は、パイレーツが2年ぶりの公式戦勝利を記録した。パイレーツは1勝2敗、富士フイルムは2敗となった。
ペンタオーシャンパイレーツ○24-21●富士フイルムミネルヴァAFC(2021年9月26日、富士通スタジアム川崎)
【試合経過】
ペンタオーシャン 第1Q3:54 RB上田貴弘,1ヤードランTD(赤津裕之キック成功)
[7-0]
富士フイルム 第1Q6:52 RB廣澤達也,29ヤードランTD(河津俊介キック成功)
[7-7]
富士フイルム 第2Q1:47 パントブロックリターンTD(河津キック成功)
[7-14]
ペンタオーシャン 第2Q6:11 RB川島渚,1ヤードランTD(赤津キック成功)
[14-14]
富士フイルム 第2Q10:16 QB鈴木貴史→WR桑原司,22ヤードパスTD(河津キック成功)
[14-21]
ペンタオーシャン 第2Q11:41 QB西澤凌介→#7田上将太朗,11ヤードパスTD(赤津キック成功)
[21-21]
ペンタオーシャン 第4Q12:00 K赤津,35ヤードFG
[24-21]
パイレーツが試合最後のプレーで、2019年11月23日、対ブルザイズ東京以来となる公式戦白星をつかんだ。主将のK赤津が、35ヤードのフィールドゴール(FG)を決めた。
前半は点の取り合い、パイレーツのルーキーRB上田がエンドゾーンに飛び込んで先制すれば、富士フイルムのRB廣澤はワイルドキャットからのQBキープで独走TDを決めた。大学では1学年違いで、甲子園ボウル出場を争った2人のQB、パイレーツ・西澤(日大)と富士フイルム・鈴木(法大)も、パスでは、ほぼ互角だった。
パイレーツにとっては、第2Q10分16秒にTDを奪われた後、わずか1分25秒で、7プレー67ヤードを進んでTDを取り返したのが大きかった。
後半、富士フイルムが第3Qと第4Qに1回づつFGレンジに侵入したが、4th&1、4th&2と、2回ギャンブルを選び、2回とも失敗した。前半最後の流れを受けて、FGの3点では勝ち切れないという、富士フイルムサイドラインの判断だったが、結果的に裏目に出た。
パイレーツは、新型コロナウィルス感染症を受け、チームの総合判断として2020年の活動を全休した。今季に向けた活動再開で、他チームに一時的に移籍して活動していた選手や、一度引退していた選手も戻ってきた。2017年まで主将を務めていた蔀啓介も4年ぶりにチームに復帰した。
TE/K/Pを兼任する赤津主将は、2年前までは120キロ近い力士のような体形だったが、大きく減量して動きもより軽快になった。第2QにはパントをブロックされてTDを奪われる一方で、巧みなハンドキャッチで、パス6回87ヤードでオフェンスをリードした。
サヨナラFGを決めた後は「最後は、外したらこのチームにもういられなくなると思って蹴りました。残り試合は全部勝つので応援よろしくお願いいたします」とスタンドに向かってに向かってあいさつしていた。