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2021-09-28

【NFL】RBエリオットのランが復活、カウボーイズがイーグルスに快勝 第3週マンデーナイトゲーム

◇カウボーイズ41-21イーグルス◆ ラン95ヤード、2TDと「らしさ」を見せたカウボーイズのRBエリオット=photo by Getty Images

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米プロフットボール・NFLは現地9月27日(日本時間28日)に、テキサス州ダラスで第3週のマンデーナイトゲーム、ダラス・カウボーイズ対フィラデルフィア・イーグルスの一戦が行われ、カウボーイズが快勝した。(写真はすべて Getty Images )

ダラス・カウボーイズ○41-21●フィラデルフィア・イーグルス
(2021年9月27日、AT&T スタジアム)

【得点経過】
カウボーイズ第1Q 残り11:47 RBエリオット1ヤードランTD (K成功) 
[0-7]
イーグルス第1Q 残り9:57 DTコックス エンドゾーン内でファンブルリカバーTD (K成功) 
[7-7]
カウボーイズ第1Q 残り1:31 TEシュルツ 19ヤードパスTD ←QBプレスコット (K成功)
[7-14]
カウボーイズ第2Q 残り7:10 RBエリオット 3ヤードランTD (キック失敗)
[7-20]
カウボーイズ第3Q 残り14:07 CBディグス 59ヤードインターセプトリターンTD (K成功) 
[7-27]
イーグルス第3Q 残り7:08 TEアーツ 3ヤードパスTD←QBハーツ (K成功) 
[14-27]
カウボーイズ第4Q 残り11:26 WRウィルソン 2ヤードパスTD ←QBプレスコット(K成功)
[14-34]
カウボーイズ第4Q 残り6:56 TEシュルツ 22ヤードパスTD ←QBプレスコット(K成功) 
[14-41]
イーグルス第4Q 残り3:09 WRウォード 15ヤードパスTD←QBハーツ (K成功) 
[21-41]

◇カウボーイズ41-21イーグルス◆ 21/26、238ヤード、3TDとほぼ完ぺきなパス成績を残したQBプレスコット=photo by Getty Images

バランスアタックでゲームを支配

 ダラスが地区内ライバルのイーグルスに快勝した。とはいえ、最初から順調だったわけではない。第1Qは、エンドゾーン内でイーグルスDTジョナサン・ハーグレーブの圧力で、QBダック・プレスコットがファンブルしてリカバーされタッチダウン(TD)を奪われた。さらに自陣から74ヤードをドライブしながら、ゴールまであと数インチの4thダウンギャンブルを取り切れず、イーグルスに攻撃権を渡した。

 ちぐはぐなオフェンスを支え、流れを変えたのはエジキール・エリオットとトニー・ポラードという2人のRBのランだった。前半終了までにエリオットが11回60ヤード、ポラードが10回56ヤード。最長でも11ヤードとロングゲインはなかったが、コンスタントに5ヤード、6ヤードを進んだ。その結果、カウボーイズはオフェンスの3&ロングのシチュエーションが少なく、的を絞れなくなったイーグルス守備の穴を、プレスコットのパスが的確についた。

 21-7で折り返した後半、最初のイーグルスオフェンスで、今度は、カウボーイズディフェンスが流れをさらに引き寄せた。CBトレボン・ディグスがイーグルスQBジェイレン・ハーツのパスをインターセプトしそのまま59ヤードを走り切ってTD。イーグルスのパスは、今春ドラフト1巡指名WRデボンテ・スミスへの5ヤードクイックアウト。スミスがバランスを崩した不運はあったにせよ、パスを読み切っていたディグスのファインプレーだった。

 3ポゼッションとなったカウボーイズに余裕が生まれた。エリオット、ポラードも、交代しながらのキャリーのため後半になってもパワーが落ちなかった。

 イーグルスは2本のTDパスで追い上げたが、カウボーイズも2TDを返し、3ポゼッション差は埋まらなかった。

 プレスコットのパス成績は、21/26、238ヤード、3TDとほぼ完ぺきだった。エリオットはラン17回95ヤード2TD,ポラードもラン11回60ヤード。ファーストダウン更新はイーグルスの12回に対してカウボーイズが27回。タイムオブポゼッションでは、25分2秒と34分58秒と、10分近く上回った。カウボーイズオフェンスが理想的なパスとランのバランスで、ゲームを支配した。

 プロ6年目のRBエリオットは26歳。ルーキー年から1631ヤードを走って、NFLのリーディングラッシャーに輝いたスターだが、昨年は自己最低の979ヤード。今季は、開幕のバッカニアーズ戦で11回33ヤードに終わるなど2試合で104ヤードと不本意な成績だった。この試合で、本来の輝きを、かなり取り戻したのはカウボーイズにとっても大きな収穫だった。
◇カウボーイズ41-21イーグルス◆第1Q、カウボーイズWRラムがロングパスをジャンプ一番キャッチ=photo by Getty Images

RBのランを欠いたイーグルス

 カウボーイズと対照的なオフェンスだったのがイーグルスだ。カレッジ時代は、スプレッドオプションでランパスともに得意としていたという点で、ハーツ(アラバマ大→オクラホマ大)は、プレスコット(ミシシッピ州立大)と似たタイプのQBだった。

 ただ、現在のプレスコットが強力なランに支えられて、シュアなパッシングQBとなっているのに対し、ハーツは自軍のRBによるキャリーがわずか3回、ランプレーの75%は自らのキープという極端なプレーコールだった。ランパスオプションのQBでありながら、RBのランがほぼないオフェンスはカウボーイズにとっても守りやすかったに違いない。

 カウボーイズのドラフト1巡ルーキーで、エッジラッシャーにコンバートされたOLBマイカー・パーソンズが、持ち前のスピードでハーツを脅かした。

 ハーツも健闘、時として、現地コメンテーターが賞賛するようなパスを決めたが、そういう時に限って、イーグルスのOLが反則を犯し、大きく罰退した。

 プロ2年目のハーツは、先発に昇格してまだ7試合目。経験の浅さをカバーするためにもRBによる通常のランプレーの強化が今後は欠かせない。
◇カウボーイズ41-21イーグルス◆イーグルスQBハーツをサックするカウボーイズLBパーソンズらディフェンス陣=photo by Getty Images


◇カウボーイズ41-21イーグルス◆ハーフアイムに行われた、殿堂入り祝賀セレモニーで笑顔を見せる、元カウボーイズHCのジミー・ジョンソン氏=photo by Getty Images

【小座野容斉】

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