米プロフットボール・NFLは、現地9月30日(日本時間10月1日)、オハイオ州シンシナティで第4週のサーズデイナイトゲームがあり、シンシナティ・ベンガルズとジャクソンビル・ジャガーズが対戦。後半、オフェンスの調子を上げたベンガルズがジャガーズに逆転勝ちして、3勝1敗とした。ジャガーズは開幕4連敗となった。(写真はすべて Getty Images )
シンシナティ・ベンガルズ○24-21●ジャクソンビル・ジャガーズ(2021年9月30日、ポール・ブラウン スタジアム)【得点経過】
ジャガーズ第1Q 残り1:28 RBジェームズ・ロビンソン 6ヤードTDラン (キック成功)
8プレー67ヤード, 3:53 [7-0]
ジャガーズ第2Q 残り4:45 QBトレバー・ローレンス 7ヤードTDラン (キック成功)
12プレー80ヤード, 7:10 [14-0]
ベンガルズ第3Q 残り13:12 TE C.J.ウゾマー 22ヤードTDパス←QBジョー・バロウ(キック成功)
4プレー69ヤード, 1:48 [14-7]
ベンガルズ第3Q 残り5:10 RB ジョー・ミクソン1ヤードTDラン(キック成功)
12プレー86ヤード, 6:29 [14-14]
ジャガーズ第4Q 残り14:27 RBロビンソン 4ヤードTDラン(キック成功)
11プレー77ヤード, 5:43 [21-14]
ベンガルズ第4Q 残り8:59 TE ウゾマー 31ヤードTDパス←QBバロウ(キック成功)
10プレー75ヤード, 5:28 [21-21]
ベンガルズ 第4Q 残り0:00 Kイバン・マクファーソン 35ヤードFG
10プレー73ヤード, 5:33 [21-24]
全米王座決定戦の「再戦」 明暗分けた、パス能力の差 ベンガルズのバロウ、ジャガーズのローレンス。2020年と2021年のドラフト全体1位の対決であるだけでなく、2020年1月のカレッジフットボール全米王座決定戦(ルイジアナ州立大対クレムソン大)で対戦以来の「再戦」となった。
1990年代のボクシング・ビッグマッチ風のタイトルを付ければ「バロウvsローレンスⅡ」とでもいう感じだろうか。この試合を、全米で1試合しかないサーズデーナイトに持ってくるところが、NFLのマッチメークの巧みさだ。
前半はジャガーズのペースだった。OLのゾーンブロックを生かした、RBロビンソンの力強いランでペースを握った。第2Qのドライブでは、RBのダイブプレーと見せて、ローレンスが外を突く、リードオプション風のQBキープで、3回の3rd&ショートをすべて取り切り、2本目のタッチダウン(TD)を挙げた。アーバン・マイヤーヘッドコーチ(HC)らしいプレーだった。
ジャガーズは、前半残り1分弱で、ゴールまで1ヤードの4thダウンギャンブルを阻止されたのが、結果的には、この試合で一番大きな「たられば」となった。
ベンガルズは、ハーフタイムできっちりアジャストした。後半最初のドライブ、QBバロウからWRジャマール・チェイスへの「ルイジアナ州立大ホットライン」が繋がる。44ヤードのビッグゲインで攻め込んだベンガルズは、バロウがTEウゾマーにTDパスをヒットした。
ベンガルズは、次のオフェンスでは、前半ほぼ封じ込まれていた、RBミクソンが力強い走りを見せた。12プレー86ヤードのドライブで、ミクソンは5回36ヤードをゲイン。最後はエンドゾーンに飛び込んだ。
この後1本づつTDを奪って21-21で迎えた第4Q、2人のQBのパス能力の差が勝敗につながった。
ジャガーズのローレンスは、残り5分余り、3rd&4の場面で、ベンガルズディフェンスのプレッシャーを受けて逃げ、辛うじてサイドラインにパスを投げだした。パスがクイックではないうえに、ファーストターゲットをカバーされてしまうと、ダウンフィールドで他のレシーバーを探す余裕のなさが、このプレーに現れた。
反対がバロウだった。残り1分9秒、2nd&13で、エンドゾーンまで46ヤード。フィールドゴール(FG)レンジまでは、10ヤード強だったが、ベンガルズのKマクファーソンはルーキーで、この試合最初の43ヤードFGトライは失敗していた。可能なら20ヤードは進みたい場面だった。
ジャガーズディフェンスは勝負に出た。ブリッツを入れて、3人がバロウに殺到した。バロウは冷静にアウトサイドのTEウゾマーにパスをヒット。内側2枚のレシーバーがブロッカーになるスクリーンパスとなっており、ゾマーは25ヤードをゲイン、敵陣21ヤードまで前進した。
バロウは「してやったり」と、ガッツポーズ。ベンガルズが勝利に大きく近づいた瞬間だった。
バロウは、パス348ヤード2TD、インターセプトなし。成功率は78.1%に上った。ジャガーズディフェンスがWRチェイスとのホットラインを警戒したため、WRタイラー・ボイドに118ヤード、TEウゾマーへ90ヤード2TDを決めた。
昨年、膝の靭帯を複数断裂する大けがを負ったバロウだが、最初の2試合が被サック10なのに対して、直近の2試合は1サック。プレッシャーさえなければNFLのスターターQBの中でも上位に入るパス能力があることを示した。
4連敗のジャガースは、QBローレンスだけでなくマイヤーHCにも、カレッジフットボール時代は決して味わうことのなかったNFLの試練が続く。第3週のカーディナルズ戦、そして、このベンガルズ戦と、試合としては形になってきた。今はとにかく勝利という結果が欲しい。木曜日のゲームだったために、次戦まで中9日ある。その9日間でどれだけ建て直しができるだろうか。