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2021-11-17

【相撲編集部が選ぶ九州場所4日目の一番】貴景勝、4連勝で復調の兆し

左からの強烈な突き落としで大栄翔の反撃をかわした貴景勝

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貴景勝(突き落とし)大栄翔

先場所は2日目にして照ノ富士以外の役力士の全勝が消滅したが、今場所は大関貴景勝、関脇御嶽海も照ノ富士についていって、面白い展開となっている。

貴景勝はカド番だった先場所、初日から3連敗を喫し苦しくなりながらも、何とか8勝を挙げてカド番脱出。名古屋で痛めた首はまだ完治していない様子だった。今場所は立ち合いが本来の当たりに戻り3連勝。4日目は大栄翔との一番が組まれた。

立ち合い、頭から低く当たっていった両者。立ち合いは互角だったが、貴景勝が下から突き起こして前に出る。大栄翔も懸命に突っ張って応戦したが、イナしたところを押し込まれ、土俵に詰まり右に回り込んでしのぐ。なおも突き立てる貴景勝に負けじと、突き返し圧力をかけた大栄翔だが、強烈な左からの突き落としにバッタリと落ちた。

先場所、首の回復具合を聞かれても「大丈夫」としか答えなかった貴景勝だが、この4日間の相撲を見る限り、頭から強く当たれているので不安はなさそうだ。

4連勝を飾った貴景勝は、「押し相撲同士なので、いい相撲を取ろうと思っていました。相撲内容は覚えてないけど、準備はできていた。やれることをやろうという感じです」と語る。

連勝について聞かれると、「それはもう終わったことなので、5日目の相撲に向けて準備をするだけです」といつものコメント。激しい突き押し合いに館内のお客さんから大きな拍手が起こったが、「プロだからお客さんを喜ばすことも大事ですけど、勝たないといけないので、しっかり準備するだけ」と淡々と語った。

4日目を終えて全勝は照ノ富士、貴景勝、御嶽海、平幕の北勝富士、阿炎、佐田の海の6人。初日に敗れた大関正代も2日目から好内容の相撲で3連勝と、今場所は久しぶりに上位陣による優勝争いが見られそうだ。

文=山口亜土

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