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2021-11-25

【相撲編集部が選ぶ九州場所12日目の一番】照ノ富士、明生に雪辱し全勝を守る

明生の懸命な寄りを余裕でこらえた照ノ富士は、掛け投げで転がし全勝を守った

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照ノ富士(掛け投げ)明生

全勝の横綱照ノ富士を1差で追う平幕の阿炎と大関貴景勝は、ともに快勝して1敗を守った。照ノ富士は同期生の関脇明生との対戦が組まれた。

先場所は明生が右を深く差し、照ノ富士の小手投げを右下手投げで返して、殊勲の星を挙げている。照ノ富士としては、連敗は許されない。何とか雪辱したいところだ。

立ち合い、強烈に当たって突き放す明生。照ノ富士は右から引っ張り込んで明生に左を差させると、自身も左を差し込んで相手の動きを止めた。明生は右上手を引き付け懸命に寄り立てるが照ノ富士は余裕十分。照ノ富士は左下手投げを放ち、明生の掛けた右足をはね上げて、土俵下へ投げ捨てた。

照ノ富士は、「落ち着いて取ろうと、余裕を持ってやっていこうと思いました」と攻められても危なげはなかった。全勝を守ったが、「まだ3日間あるので、最後までしっかりやっていきたい。自分の相撲を取り切るだけです」と気を引き締めた。

明生に対し、同期生で意識するのかと聞かれると、「そうっすね。よく一緒に稽古したし、部屋の合宿にも来て仲よくやってきましたから、しっかり受けて立とうと思っていました」と横綱相撲だった。ここまで手こずった相撲もあったが、本当に危なかったのは2日目の大栄翔戦だけで、安定感抜群だ。

残り3日の対戦相手は御嶽海、貴景勝、正代の3人。千秋楽の割は全取組が終わってから編成されるため、展開によっては阿炎と組まれる可能性もある。

13日目は1敗同士の貴景勝と阿炎の一番が組まれた。過去の対戦成績は2勝2敗の5分。貴景勝が勝てば予定どおりだろうが、阿炎が勝って、なおかつ14日目を終えて1敗なら、照ノ富士と当てるかもしれない。対戦すれば初顔の一番となる。ファンとしては照ノ富士と阿炎の取組が見たい。

文=山口亜土

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