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2022-01-13

【相撲編集部が選ぶ初場所5日目の一番】阿炎、先場所から好調を維持し5連勝

モロ手突きから足もよく出た阿炎が北勝富士を押し出し5連勝

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阿炎(押し出し)北勝富士

返り入幕の先場所、終盤まで優勝争いに絡む活躍で12勝を挙げ、敢闘賞を獲得した阿炎。今場所も好調を持続させて初日から4連勝を飾り、5日目は北勝富士と顔が合った。先場所は立ち遅れた阿炎が北勝富士に先手を取られ、逆襲に転じるところを叩き込まれて敗れている。

立ち合い、阿炎はいつものようにモロ手突き。北勝富士は左手を伸ばして上手を取りにいくが取れず、ノド元に左右からの突っ張りを浴びて後退。阿炎の突き手はよく伸び、足もよく出て土俵際に追い込むと、最後は左で相手の腹を押して、危なげなく5連勝を飾った。

前日は攻めて出た土俵際で、千代の国に突き手を手繰られて危ない場面もあり、NHKのテレビ解説を務めた師匠の錣山親方(元関脇寺尾)から、「最後は腹を押さないと。アゴだけ狙うから手繰られる」と苦言を呈されていたが、しっかりと修正してきた。

「今日は師匠から『イナシに気をつけろ』と言われていたので、自分の距離で攻め過ぎないように考えて相撲を取りました。内容もよかったと思います」と阿炎。師匠からは毎日、その日の取組についてのアドバイスがあるそうだ。

先場所からの好調が続く阿炎だが、「場所に合わせて体調管理をしてきたので、調子はいいです」ときっぱり。今場所の番付は西6枚目と上位と当たる位置ではないが、このまま勝ち進んでいけば、先場所に続いて横綱照ノ富士との一番が組まれるだろう。

妙義龍、阿武咲が初黒星を喫し、平幕の勝ちっ放しは阿炎だけとなった。このほかの全勝は照ノ富士と関脇御嶽海の2人。もちろん照ノ富士が大本命であるが、大関正代が2敗となり、優勝争いはこの3人に絞られた雰囲気になってきた。

文=山口亜土

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