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2022-01-23

【NFL】49ERSが最多タイ17度目のNFCチャンピオンシップへ パッカーズをサヨナラFGで破る

【49ERS vs パッカーズ】第4Q、49ERSのSフファンガがパントブロックリカバーTD、同点に追いつく=photo by Getty Images

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米プロフットボール・NFLは、現地1月22日(日本時間23日)からプレーオフのディビジョナルラウンドに突入。NFCの49ERS対パッカーズは、49ERSが試合最後のプレーで「サヨナラ」フィールドゴール(FG)を決めてパッカーズを破り、スーパーボウルまで進んだ2019年以来のNFCチャンピオンシップ進出を決めた。この試合の前には、AFC第1シードのタイタンズが、やはり試合最後のFGでベンガルズに競り負けており、両カンファレンスの第1シードが同じような負け方で姿を消した。第1シードチームがそろってディビジョナルラウンドで負けるのは、2010年シーズン以来となった。(写真はすべてGetty Images)

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49ERS vs パッカーズ】ランボーフィールドを去るパッカーズQBロジャース=photo by Getty Images

NFCディビジョナルプレーオフ
サンフランシスコ・49ERS○13-10●グリーンベイ・パッカーズ
(2022年1月22日 グリーンベイ ランボーフィールド)

 試合開始時、ランボーフィールドの気温は氷点下10度。風と湿度が影響し、体感気温はマイナス17.8度という極寒だった。

 パッカーズはオープニングドライブで、QBアーロン・ロジャースのショート、ミドルパスでボールをコントロールして前進し、パワーバックA.J.ディロンのランでTDを奪った。順調な立ち上がりに思えた。しかし、これがこの試合最初で最後のTDになった。

 パッカーズは次のドライブはファンブルロストに終わると、そこからオフェンスが停滞した。

 ただ、オフェンスが失敗続きという点では、前半の49ERSはパッカーズよりもひどかった。

 4ドライブ連続で3&アウト。この間マイナス10ヤードを記録し、3シリーズで3rdダウンのサックを受けた。第2Q残り6分からのオフェンスで、ようやくボールを繋いでレッドゾーンまで攻め込んだが、QBジミーガロポロのパスがインターセプトされた。

 ただ、49ERSはこのドライブで、オフェンスに手ごたえが出た。後半開始のオフェンスシリーズでは39ヤードを進んでFGを決めて、追い上げた。

 TEジョージ・キトルへのパス、RBイライジャ・ミッチエルのランに加え、要所でWRディーボ・サミュエルの効果的なRB起用が効いた。
【49ERS vs パッカーズ】第4Q、49ERSのDEウィリスがパントブロック、リカバーTDに結びつける=photo by Getty Image
 パッカーズも第4QにKメイソン・クロスビーのFGで再び7点差としたが、残り4分41秒で49ERSのスペシャルチームが値千金の働きを見せた。

 DEジョーダン・ウィリスが長い手を伸ばしてパッカーズのパントをブロック。野球のキャッチャーフライのように高く弾んだボールの行方を一瞬パッカーズの選手が見失い、落ちてきたボールを拾い上げたのがルーキーのSトラノア・フファンガだった。フファンガはそのままエンドゾーンに駆け込みTD、ついに同点とした。
【49ERS vs パッカーズ】第4Q、49ERSのSフファンガがパントブロックリカバーTD、同点に追いつく=photo by Getty Images
 49ERSはディフェンスが持ちこたえた。DEのニック・ボーサ、アリク・アームステッドが2サックずつを挙げ、フロント4だけでプレッシャーを掛けつつ、勝負どころではブリッツも入れた。

 同点とした後のパッカーズのオフェンスを3&アウトに抑えると、自陣29ヤードからのオフェンスで着実にドライブ。勝負となったのは残り1分3秒、3rdダウン7ヤードの局面だった。ゴールまで38ヤードで、FGを蹴るのには不安があったし、何よりもQBロジャースのいるパッカーズに時間を残し過ぎだった。

 ここで、RBに入ったサミュエルが、タックルを引きずりながら9ヤードをゲインした。パッカーズはこのプレーの前に最後のタイムアウトを使い切っており、時計を止めるすべはなかった。

  49ERSのKロビー・グールドが、試合最後のプレーで決めたFGは45ヤード。グールドはプレーオフでは、これまで19回FGを蹴って19回成功のパーフェクトキッカー。その真価を発揮し20/20 とした。このFGが49ERSにチーム史上17回目のNFCチャンピオンシップ進出をもたらした。17回は、AFCのスティーラーズと並んで最多タイ記録となった。

 試合前のデータの一つに、49ERSのQBガロポロは、アウェーゲームに強く、アウェーで先発した試合は20勝6敗、勝率.769、プレーオフを含めて1970年以降のNFLで2番目に高い勝率を誇っているというものがあったが、これもその通りになった。
【49ERS vs パッカーズ】派手なプレーは無かったが、粛々とオフェンスを進めたQBガロポロ=photo by Getty Images
 AP通信が伝えた49ERSのカイル・シャナハンヘッドコーチのコメントは次の通り。

「この試合では、スペシャルチームが優位に立っていると思っていた。彼らスペシャルチームは、もしかすると、我々に勝利をもたらすチャンスがあるのではないかと思っていた。それが実際に実現したことは、彼らにとっても、そして我々のチームにとっても大きな意味があった」

【小座野容斉】

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