close

2022-02-22

【ボクシング】谷口将隆のV1戦は石澤開との再戦。4・22後楽園。ともに「2年半前の自分とは違う!」

左から渡辺均会長、谷口、石澤、高城正宏会長

全ての画像を見る
 WBO世界ミニマム級チャンピオン谷口将隆(28歳=ワタナベ)の初防衛戦が4月22日、東京・後楽園ホールで行われることが22日、発表された。挑戦者は日本同級王者でWBO5位の石澤開(25歳=M.T)。両者は2019年9月に日本ミニマム級王座挑戦者決定戦で対戦(谷口の8回判定勝ち)。それ以来の再戦を大舞台で迎える。

 昨年12月に技巧派王者ウィルフレド・メンデス(プエルトリコ)を11回TKOに下してベルトを獲得した谷口。その谷口が返上した日本王座を、さる1月に森且貴(大橋)と争って8回TKO勝利した石澤。ともに持ち味を存分に発揮した試合を繰り広げ、満を持してふたたび激突する。

「石澤選手の強さは僕がいちばん分かってます。油断も慢心もなく、ものすごく警戒して戦います」(谷口)
 前回対戦では巧みな接近戦を挑み、技術で大きく上回ったが、試合を決めに行きかけたところで石澤のビッグパンチを食ってダウンを喫した。しかし、その後も落ち着いて強弱、緩急を使い分け、3~4ポイント差の3-0判定勝利に持ち込んだのはさすがだった。

前回対戦は、谷口がダウンを喫したものの巧さを発揮して判定勝ちした
前回対戦は、谷口がダウンを喫したものの巧さを発揮して判定勝ちした  写真_馬場高志

 石澤にとっては、この試合が唯一の敗戦。「あのときの僕は前に行くだけで駆け引きもできず、技術も足りなかった。パワーだけではいけないということを学びました」。その言葉どおり、以降は“いかに無駄な力を削除して、相手にダメージを与えるか”というボクシングを結実しつつある。森戦ではそれがひとつの形となり、防御面でも進化した姿を披露した。

 ともに口をそろえたのは「2年半前とは違う」という言葉。これは各々“進歩した自身”への自信だ。谷口は、元来備える技術力の高さを増幅させることにより、攻撃面での向上につなげた。石澤は、攻撃力の強さに工夫を凝らし、防御の発展に影響させた。

 先を行くのはもちろん谷口だが、吸収力とジャンプアップする石澤の若さが追いつき追い越す可能性も大いにある。

「防衛することの辛さは京口に聞いています。めっちゃ緊張しています。いまも(笑)」と谷口。同期入門で同い年の京口紘人(WBA世界ライトフライ級スーパーチャンピオン)から、“しんどさ”は何度も伝え聞いている。だが、それによる緊張感をプラスに変えていく力、キャリアが谷口にはある。「しっかりと警戒して、しっかりと準備して、当日は絶対に勝ちます」

「僕にとっては理想的なリベンジの場。勝つのはもちろん、どのように倒すかというところです」と石澤。世界チャンピオンうんぬん以前に、“打倒・谷口”に燃えている。

谷口:18戦15勝(10KO)3敗
石澤:10戦9勝(8KO)1敗

文&写真_本間 暁

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事