元世界王者の亀田興毅氏ら3兄弟が、不当な処分により損害を受けたとして日本ボクシングコミッション(JBC)に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が24日、東京高裁であり、石井浩裁判長はJBCに総額1億10万円の支払いを命じた。判決後、亀田氏らが東京・霞ヶ関の司法記者クラブで会見に臨んだ。
発端となった大毅さんのソリス戦 写真_BBM 亀田氏ら3兄弟は、2013年12月に行われた大毅氏の世界タイトルマッチにおけるJBCの不当な処分で試合ができなくなり、損害を受けたとして2016年に提訴。JBCに総額約6億6400万円の損害賠償を求めた。東京地裁は2020年、JBCに計4550万円の支払いを命じる判決を出したが、JBCはこれを不服として控訴していた。
一審の倍以上の支払い額となった理由を北村晴男弁護士は「損害はその倍以上。一審では(3選手が)最低1試合はできたとされたものが、2試合はできたはずだと認定されたと考えている」と説明。「JBCには反省が1ミリも感じられない」と述べ、改めて本件に関わった理事の退任を求めた。
「ホッとしている」と話す興毅さん 興毅氏は「今はホッとしている。裁判は長く、日本で活動できなくなって、僕も大毅も選手生活を棒に振った。同じ思いをするボクサーが現れないようにしてほしい」と語り、JBCには「組織として公平に機能することを強く望みたい」と訴えた。
トラブルはIBFスーパーフライ級王者だった大毅氏と、WBA王者リボリオ・ソリス(ベネズエラ)の統一戦で起きた。前日計量で失格したソリスが試合では判定勝ちしたが、亀田ジム側は試合後、IBFのルールどおり「負けても王座は保持」と発表した。これに対し、JBCは大毅氏が負けた場合、王座は空位になると主張。混乱を招きJBCの信用を損ねたとして2014年、亀田ジム会長のライセンス更新を認めず、亀田氏らの日本での試合を凍結した。
処分は不当として亀田氏ら3人がJBCを訴えた裁判で、東京地裁はルール会議でのJBCの確認不足を指摘。処分は違法との判決を下していた。