「週刊プロレス」に使用されている写真の裏側を大公開。ベースボール・マガジン社に所属する写真部員が実際に使用した撮影時の設定マニュアル。これからプロレスの撮影をしてみたい方々へ向けて、少し細かいカメラの設定を紹介。第4回は横浜ラジアントホール。2022年2月23日行われた「アイスリボン」で使用した撮影データを掲載します。(写真・文◎山口高明)
☆横浜ラジアントホール
JR・関内駅北口から徒歩5分、横浜市営地下鉄・伊勢佐木長者町駅から徒歩1分。京浜急行・日ノ出町駅から徒歩６分。3路線使用できる便利な場所にある。昼夜興行もよく行われるが、周辺に飲食店も多くあるため時間をつぶすのも容易。
最大で350人程度の収容人数なので多くても4,5列しか席が並ばない。リングは近いが、平面のため最後尾からの撮影は少し難しい。席の並びは東西南北ほぼ同じ形。
明るくてコンパクトな会場ではあるが、照明の当たり方なども含め難易度は少し高め。
会場全景と照明。(1/320 f4 ISO4000 WB/PRE(3330K) +A0,G0.25 焦点距離24mm ピクチャーコントロール/SD 輪郭協調+8.00、ストロボ設定 M1/128)☆撮影Data・アイスリボン/2022年2月23日
【使用機材】
NIKON D6、AF-S 24-70mm f/2.8E ED VR、SB-800、 NEEWERのオレンジフィルター
※NIKONの機材を使用しているため、設定などNIKON上での名称で記していますが、CANONやSONYのカメラにも似たような項目はあると思います。各々の機材に準じた項目を設定していただければと思います。
【明るさ】
リング照明+カラーLED照明が壁を照らしている。
基本設定はISO3200に対して、1/640 f4 +ストロボ使用(光量はマニュアルで1/128、オレンジフィルター装着)で撮影。
リング上にしか光がまわっていないためリング中央、コーナー、ロープ際、エプロン、場外のすべての場所で明るさが変わるため、常に設定の変更が必要。
リング中央に対して、コーナーは1段、ロープ際3/4段、場外1段半ほどの差は出る。
場所によっては強く照明があたっているところもあるので、コントラストは少しさげて撮影。
リング中央は明るい。(1/640 f4 ISO3200 露出補正+0.7段 WB/PRE(3330K) +A1.50,M0.50 焦点距離48mm ピクチャーコントロール/SD 輪郭協調+8.00 コントラスト-1.00 色相+1.00、ストロボ設定 M1/128)
コーナーに登り外側を向くとほぼ光は当たっていない。(1/320 f4 ISO2500 露出補正+0.7段 WB/PRE(3330K) +A1.50,M0.50 焦点距離46mm ピクチャーコントロール/SD 輪郭協調+8.00 コントラスト-1.00 色相+1.00、ストロボ設定 M1/128)
場外は暗い。このシチュエーションは撮りにくい。(1/250 f4 ISO2500 WB/PRE(3330K) +A2.00,M0.50 焦点距離48mm ピクチャーコントロール/SD 輪郭協調+8.00 コントラスト-1.00 色相+1.00、ストロボ設定 M1/128)
次ページ >
