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2022-03-12

【アメフト】IBM近江、富士通松井ら5人がCFLのグローバルドラフト候補に 3月末のコンバイン本選に招待

ポジションドリルで優れた動きを見せた富士通WR松井=撮影:小座野容斉

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アメリカンフットボールのXリーグから日本の選手5人が、カナダのプロフットボールCFLに今季新たに挑戦する候補として選ばれた。3月11日、Xリーグが発表した。5人は、3月末に開かれる、グローバルコンバイン本選に招待される。その後、5月3日(日本時間4日)の米国人・カナダ人以外の外国人選手を対象にしたCFLグローバルドラフトで、指名される可能性がある。

候補選手となったのは、次の通り。
◇WR近江克仁(IBMビッグブルー)
◇WR松井理己(富士通フロンティアーズ)
◇DL斉川尚之(富士通フロンティアーズ)
◇DB渡辺裕也(富士通フロンティアーズ)
◇LB山本力矢(アサヒビールシルバースター)



 3月6日に行われた、日本国内のリージョナルコンバインでの40ヤード走、垂直跳び、3コーンドリルなどの数値と、ポジションドリルでの映像、さらに過去の実績などに基づいて、CFL側が選んだ。

富士通WR松井は3コーンドリルでは6秒76という好タイムだった=撮影:小座野容斉

 松井は、昨年は40ヤード走で4秒88と低迷し、候補選手となれなかった。今回も40ヤード走は4秒7台と低調だったが、立ち幅跳びは昨年に続いて310センチを超え、3コーンドリルでは、昨年を0秒2上回る6秒76と、NFLのドラフト候補と比較しても十分に上位に入る数値を出した。
 さらに、その後のポジションドリルでは、一度もボールを落とさなかった。QBを務めたのがチームメートの高木翼ということもあり、リードボールのロングパスを全速力で走りながらキャッチするなど、他のレシーバー陣とは別格のパフォーマンスだった。

グローバルコンバイン本選に招待されたIBMのWR近江=撮影:小座野容斉

 近江は6日のコンバインには参加しなかった。しかし、CFL側の関心が高く、グローバルコンバインに招待されることになったという。過去の実績に加え、米国の育成プロリーグTSLや、2021年からスタートした欧州のプロフットボールリーグ、ELFのライプツィヒ・キングスでの活動が評価された形だ。

 グローバル枠は、CFLの国際化戦略に基づいて設定された選手枠。1チーム46人アクティブロースターの中で、カナダ人・米国人以外に1チーム最低2人(昨年は特例で1人)、さらに練習生のプラクティスロースターで3人の外国人選手の登録が義務付けられている。

 Xリーグは、CFLの国際化に賛同して、2019年11月にパートナーシップを結んでおり、昨年は、RB李卓(オービック)、K佐藤敏基(IBM)、LB丸尾玲寿里(アサヒ飲料)ら6選手が指名されてCFLに入団。5人が公式戦に出場した。

 昨年入団した選手のうち、数名は今季もチームとの契約が続いているという。

CFLのロースター制限とは

CFLは、NFLと違い、ロースターの中で選手の国籍を厳密に定めている。単に技量やタレントだけなら、自国のカナダ人よりも、米国人選手の方が遥かにレベルが高い。そのため、米国人選手には上限が、カナダ人選手とグローバル枠選手は下限が決まっている。

1チーム46人のうち、自国のカナダ人選手は最低21人、グローバル枠選手も最低2人、米国人選手は最大20人、QBは最大2人となる。ほぼすべてのチームのQBが米国人選手となっている。また、試合時には、攻守の先発24人のうち、最低7人はカナダ人選手である必要がある。

CFLの今後のスケジュール

3月24-27日 CFL グローバルコンバイン(カナダ・トロント)
5月3日 CFLグローバルドラフト
5月24日~6月4日 プレシーズンゲーム
6月10日 レギュラーシーズン開幕

昨年のGFL王座決定戦、グレイカップ。ウィニペグ・ブルーボマーズが連覇を果たした=photo by Getty Images

【小座野容斉】

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