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2022-03-20

【相撲編集部が選ぶ春場所8日目の一番】髙安、5年ぶりのストレート給金で首位を守る

若元春と左四つに組み合い、先に右上手を取った髙安が一枚廻しから投げ切った

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髙安(上手投げ)若元春

春場所は早くも折り返しの中日を迎えた。十両では全勝同士の対戦で元小結の竜電が北の若を寄り切って勝ち越し。単独トップに立った。幕内はストレート給金を懸けて髙安が土俵に上がった。

対戦相手は初顔となる若元春。一門も異なり、巡業もないので、稽古場でも肌を合わせたことはないだろう。ただ、同じ左四つで変わったことをする相手ではないので、髙安としては取りやすいかもしれない。

時間いっぱいとなり、先に腰を割って待つ若元春。髙安は緊張しているのか、しばらく立ったまま。ようやく腰を下ろして立ち上がった。両者、当たってすぐに左四つに組み合い、互いに上手は取れない。

若元春が上手を取ろうと右手を伸ばすが、髙安は腰を振って取らせない。先に上手を取ったのは髙安。左差し手を返し、右をおっつけ気味に前に出ながら右廻しを取ると上手投げ。一枚廻しで力が伝わりにくかったが、投げ切って勝ち越しを決めた。髙安のストレート給金は5年前の平成29年春場所以来となる。

「下から絞って先手を取って攻めることができました。相四つなので落ち着いて取れました」と振り返る髙安。5年ぶりの中日勝ち越しだが、「覚えていますよ。部屋の横綱(稀勢の里)と連勝を続けていましたね」と笑顔を見せる。

現在は元稀勢の里の二所ノ関親方が独立して、稽古相手がいないが、「若い衆とやっています。力量差があるので、番数を増やして苦しい稽古をしてきました」と言う。

今場所のここまでの相撲については、「叩いたり、相手十分にさせていないので、いい流れで取れています。体重も増やして体調を整えてきました。結果が出ているので、自信を持っていきたいです」と納得している。

ただ、これまでも優勝が懸かると緊張して力を発揮できないことが多かった。「今日の相撲が終わったのでリラックスして、明日は気を引き締めて、目の前の一番を気楽にやっていきたいです」と語る。

「リラックス」「気楽に」というワードが飛び出すあたり、自分自身に緊張しないようにと言い聞かせているようだ。

昨年の春場所は10日目を終えて、2差リードの単独トップながら、最後の5日間で1勝4敗と崩れた。そのときの悔しい経験を生かして、初の賜盃をつかみ取りたい。

文=山口亜土

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