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2022-03-23

【ボクシング】加納陸が4月に世界前哨戦。石田匠が復帰

左から石田、加納、尾崎

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 WBO世界ライトフライ級1位の加納陸(24歳=大成)とIBF世界スーパーフライ級8位・石田匠(30歳=井岡)が4月24日(日)、エディオンアリーナ大阪第2競技場のリングにそろって登場する。23日、オンライン会見で概要が発表され、ともに意気込みを語った。

文_本間 暁 写真提供_大成ボクシングジム

 昨年7月に、WBOアジアパシフィック・ライトフライ級王座の初防衛戦に臨んだ加納は、榮拓海(折尾)とダウン応酬の大激戦の末9回TKO勝利。丸元大成会長は、「ランクも1位で、世界戦目前にもかかわらず、加納本人がフライ級への転向を申し出てきたので、よほどのことやと。打たれ脆さもその影響のせいと判断して、ベストウェイトでやらせたい」と、フライ級転向を決断した。

 2月に王座を返上した加納は、「ウェイトのこともそうですが、ディフェンス面が課題。そこを修正し、さらに攻撃面もレベルアップした姿を見せたい」
 4月の試合はフライ級8回戦。タイ・ライトフライ級7位のサンチャイ・ヨットブーンを相手に行う。

「自分はまだまだ成長できる!」と石田
「自分はまだまだ成長できる!」と石田

 12月に、世界3階級制覇者・田中恒成(畑中)と大接戦を演じて惜敗した石田は、「結果は負けたけれど、自分はまだまだ成長できるという手応えを感じた。練習で、よりアグレッシブになることに磨きをかけてきたけれど、それも全部を出し切ることができなかった。でも、成長した面を出すこともできたのは自信になった」
 バンタム級8回戦で、WBOアジアパシフィック同級6位カルロ・デメシーリョ(フィリピン)と対戦。デメシーリョは2016年に来日経験があり、天笠尚(10回判定負け)、清水聡(大橋、3回KO負け)といずれも敗れてはいるが、現在は引き分けを挟んで5連勝(4KO)中だ。

切磋琢磨して世界を目指す加納(右)と尾崎
切磋琢磨して世界を目指す加納(右)と尾崎

 また、2019年インターハイ・ピン級準優勝、アジア・ジュニア選手権48kg級銀メダリストの尾崎優日(おざき・ゆうが、19歳)が大成ジムからプロデビュー。同日のリングでプロテストを受験することも併せて発表された。
 尾崎は名門・興國高校出身で、法政大学に進んだものの、「1年を通していい経験をできた」とこの3月に中退。プロのリングで勝負することを決意したのだという。
「スピードが僕の売り。相手を圧倒して何もさせない。陸くんを越えて、世界チャンピオンになりたい。目標とする選手は特にいません。自分が目標にされるようになりたい」と、堂々と“先輩越え”を宣言。すると“先輩”加納は「それぐらいの気持ちでやっていかないと、やっていけない世界。自分も身が引き締まります」と柔和な表情で語り、お互い顔を見合わせて笑った。
 丸元会長が「ポテンシャルが高くてスタイリッシュ」と評価するサウスポー尾崎。「まずはライトフライ級で戦わせたい」(丸元会長)という。

 なお、同興行は大成ジムと石田ジムの共同開催となり、当日の模様はテレビ大阪の公式YouTubeチャンネルでライブ配信される予定となっている。
石田順裕会長(左端)と丸元会長(右端)は同い年。かつて日本の重量級を沸かせた者同士だ
石田順裕会長(左端)と丸元会長(右端)は同い年。かつて日本の重量級を沸かせた者同士だ
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