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2018-02-23

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adidas adizero Sub2 世界記録へ、最強のギア登場

新しく開発された高反発フォームが、
記録更新をアシストする

 2月25日、東京でマラソンの世界記録が生まれるかもしれない。1年前にウィルソン・キプサング(ケニア)は、30㎞過ぎまで世界記録を上回るラップを刻んだ。35㎞付近の品川で進路を変えると、この季節特有の北風と気温の上昇、鋭角なコーナーがペースを狂わせた。2時間3分58秒。世界記録までわずか61秒。このときキプサングの走りを支えていたのが、アディダスがフルマラソン2時間切りのために開発したアディゼロ・サブ2だった。

世界記録を樹立し続けた
アディゼロの系譜

 あの興奮から1年、ついにあのシューズが市販されることになった。アディゼロ・サブ2とはどのようなシューズなのか、そのコンセプトや性能はどのようなものなのか、探ってみたい。

 アディダスがアディゼロ・サブ2のコンセプトを考え始めたのは、2012年4月、ロンドンマラソンのときだった。それ以来、世界記録を樹立してきたランナーをはじめとしたアスリートたちとの共同作業が始まった。

 ここ10年、マラソンの世界記録の変遷は、アディゼロとともにあった。07年9月のベルリンマラソンでハイレ・ゲブラシラシエ(エチオピア)が、アディゼロ・ジャパン(欧米ではアディゼロ・アディオス)で2時間4分26秒の世界記録を樹立して以来、パトリック・マカウ(ケニア)、キプサングが、アディゼロ・ジャパンで世界記録を更新し続けた。

 14年には、デニス・キメット(ケニア)が2時間2分57秒まで記録を伸ばした。

 名前に込められているように、アディゼロ・サブ2の目標は、世界最速のシューズになることだ。

 12年の4月は、ランニングシューズの技術革新においてはポイントとなる時期だ。思い出してほしいのは、13年2月の東京マラソンEXPO。アディダスは、軽量・高反発のミッドソール素材、ブーストフォームを搭載したエナジーブーストの発表イベントを大々的に行っている。ロンドンマラソンはその10カ月前に当たる。

 ドイツの化学素材メーカーであるBASF社と共同開発したブーストフォームとの出会いが、世界最速、それもフルマラソンで2時間を切るシューズを作るという壮大な計画の第一歩だった。

高反発のミッドソール
ブーストフォームとは?


 ブーストフォームが出てくるまでのミッドソール素材は、EVA(エチレン・ビニール・アセテート)やポリウレタンが主流だった。それらの発泡素材は、パンケーキのようなもので、着地衝撃は吸収するが、反発は生みにくいという性質をもっていた。気泡がつぶれやすいので、耐久性も低い。

 一方、ブーストフォームの素材は、TPUという熱可塑性プラスチックだ。注目すべきはその製法にある。お菓子にたとえるなら雛あられのような構造をしている。小さな粒を発泡させて、それを固めている。小さな粒を発泡させたときに粒の周りに膜ができるので、圧力を受けたときに空気が抜けにくく、復元性が高くなる。それが高反発を生み、かつ、高い耐久性を誇る。

 パンケーキと雛あられとの違いがわかっていただけただろうか。

 アディゼロ・サブ2に搭載されているミッドソール素材は、ブーストフォームの改良版のブースト・ライトだ。目指したのはさらなる反発力と軽量化だった。詳しいデータは公表されていないが、ミッドソール素材としては、軽量で業界トップレベルの反発力を誇るとアディダスは言う。アディダス独自のスポーツ科学研究によると、ブースト・ライトははランニングによるアスリートへの負担を1%改善することができるそうだ。

細部にこだわり
トータル性能を追求した

 ランニングシューズはミッドソール素材だけでシューズの性能が決まるわけではない。フルマラソンで2時間を切るためのシューズは、細部へのこだわりをもってトータル性能の向上に努めている。
 足を包み込むアッパーは、サポート性を犠牲にすることなく、軽量化を追求した。アディゼロを支えてきた基幹技術であるマイクロフィットをさらにブラッシュアップしている。

 マイクロフィットといえば、04年にアディダスがゼロからの出発という意味を込めて、アディゼロシリーズを世に送り出したとき、最もランナーの支持を受けた技術の1つだ。シューズクリエイターの大森敏明氏とともにのフィットに徹底的にこだわった結果が、アディゼロの成功の礎となっている。キプサングも、アディゼロ・サブ2の踵のホールドに関しては満足している。

 さらに目を引くのは、コンチネンタル社製のマイクロウェブ・アウトソールである。マイクロウェブは、ウルトラブーストなどに搭載されているストレッチウェブの進化系で、粘り気のあるアウトソール素材だ。

 従来のレーシングシューズのアウトソール素材が、硬質プラスチックによってひっかくように路面をとらえるのに対して、マイクロウェブは、ゴムのような軟らかさがある。まるで金属製のチェーンとスタッドレスタイヤだ。グリップ力の違いだけでなく、接地感の違いもイメージできるだろう。

 驚くべきはその軽さだ。従来の世界記録シューズであるアディゼロ・ジャパンに比べ、約100gの軽量化に成功している。これによって、アスリートへの負担を1%軽減したとアディダスはいう。

 この注目のシューズが3月16日(金)に発売される。価格は1万8000円(税別)。販売店は、アディダス オンラインショップ、全国のアディダス直営店、SteP SPORTS、一部のアディダス取扱店で発売されるそうだ。

 2月25日、キプサングがこのシューズで東京の街を駆け抜ける。世界記録への期待を背負って…。

adizero Sub2の機能

BOOST Light
エリート選手のレース用に設計されたBOOST Light(ブースト・ライト)は、アディダスの最も軽いBOOST™フォームであり、業界トップレベルの反発力を誇る。ホワイトとシルバーのマーブル模様は、空に浮かぶ雲から着想を得ていて、最新BOOST™フォームの特徴を表現している。

軽量アッパー
アッパーは、軽量化されたメッシュを使用し、Microfit(マイクロフィット)が生み出すホールド性を忠実に再現している。ヒールカウンターも軽量化が図られ、高速なロードレース用に高いサポート、快適性、フィット感を実現している。

マイクロウェブ アウトソール
コンチネンタル社製の Microweb(マイクロウェブ)は柔軟性のあるStretchweb(ストレッチウェブ)の進化版。フルレングスに使用され、路面の条件に関係なく高いグリップを可能にする。スリップによるエネルギーロスを少なくすることが可能だ。

adidas adizero Sub2
¥ 18,000(税別)


販売店 アディダス オンラインショップ、全国のアディダス直営店、SteP SPORTS、一部のアディダス取扱店

Wilson Kipsang ウイルソン・キプサング●ショートインタビュー

「着地したときに踵がぶれないように
ホールド感がある設計になっている」

――開発時にアディダスに求めたものは?
 まずはウエイトです。軽すぎない軽さです。ちょうどいい重さになるように取り組みました。実際にマラソンを走るには重たいものはいらないです。距離が重なっていくと、だんだん重さを感じるようになるからです。

――軽すぎてはいけないのでしょうか。
 軽すぎるとインパクトを緩衝することができません。軽すぎるシューズは足の裏から衝撃を感じることになります。速く走れば速く走るほど、衝撃が強くなる。距離を重ねると裸足で走っているように感じてしまいます。重くはないけれども、地面からの衝撃を吸収してくれるシューズが必要なのです。

――従来のブーストとアディゼロ・サブ2のブーストはどう違うのでしょうか。
新しいブーストはマラソンを走ったあとでも、へたっていません。耐久性が高いですね。アッパーの素材にも取り組みました。前回のアッパーはもうちょっと重みがありました。通気性があまりよくなかったので、空気が中に入ってきませんでした。そこを改善しました。ヒールカウンターの部分も改善しました。少し硬めにしてあります。着地したときに踵がブレないようにホールド感がある設計になっています。ただ、多くの素材を使うのではなく、軽い素材を使って硬さをもたせたヒールカウンターにしてあります。

――トレーニングでは何を使っていますか。
 スピードワークについては、このシューズを履きますが、ロングランではいろいろなタイプのシューズを履いています。

ウイルソン・キプサング
アディダス契約アスリート、元世界記録保持者。ケニアのリフトバレー州ケイヨ地域出身のマラソンランナー。2010・11年フランクフルトマラソン、11年ロンドンマラソン優勝。13年ベルリンマラソン、2時間3分23秒で世界記録を樹立した。17年東京マラソンにおいて、日本国内マラソン記録2時間3分58秒を樹立して優勝している。2月25日の東京マラソンで世界記録の更新を目指す。


キプサングの走りを公開
adizero SPEED SUMMITにおけるキプサング選手のアディゼロ・サブ2の走りを動画でご覧いただけます。日本人ランナーとの違いがわかります。

adizero sub2

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