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2022-04-24

【ボクシング】石田匠、再起戦でTKO勝ち 世界挑戦に新たな意欲

ボディブローからチャンスをつかんだ石田が試合時間残り1分40秒でストップ勝ちを飾った

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IBF世界スーパーフライ級8位、石田匠(井岡=30歳)は、24日午後、エディオンアリーナ大阪第2競技場でカルロ・デメシーリョ(フィリピン=26歳)とバンタム級8回戦を行い、8回1分20秒、ボディブローを集めてTKO勝ちを収め、昨年12月、3階級を制覇した元世界王者、田中恒成(畑中)に敗れて以来の再起戦を飾った。また、このイベントのメインに組まれた8回戦では、フライ級転向を表明しているWBO世界ライトフライ級1位、加納陸(大成=24歳)がサンチャイ・ヨッブン(タイ=24歳)に2回2分42秒TKO勝ちを収めている。

石田は最後に仕留めてアピール

 石田にとってデメシーリョは決して楽な相手ではない。6年前に相次いで来日したときはフェザー級で戦った。しかも、天笠尚(FLARE山上)、清水聡(大橋)と相手はトップレベル。このうち、天笠には判定勝負にまで食い下がっている。バンタム級に下げてもフィジカルは強く、ガードを固めながら振り回す右のオーバーハンドは脅威だった。

 だが、ペースの在りかは終始、石田のほうにあった。ジャブが速い。右ストレートも鋭い。1年のブランクを空けて戦った田中戦より、むしろ、出来は良かったのではないか。フィリピン人の荒れ狂うパンチをかいくぐり、左右を突き刺していく。ガードの上からでも十分に効果的な攻撃に見えた。
石田はスピード豊かなストレートでデメシーリョをコントロールし続けた
石田はスピード豊かなストレートでデメシーリョをコントロールし続けた

 ところが、5回を過ぎるあたりから、石田のボクシングはおとなしくなっていく。「相手はパンチを思い切り振ってくるし、ガードも固く、やりづらかった」(石田)。そのパンチはだんだんと軽打で探るようで、あてるような感じになっていった。

「判定で終わるのと、倒すのでは大違い」。石田は最後の最後に奮起する。左フックのボディブローがグサリ。上体を大きく沈めるデメシーリョのボディに追撃のブローも。耐えきれず倒れ込んだデメシーリョは立ち上がったが、すでに戦意喪失気味。石田が勢い良く攻め込むと、力なく後退するフィリピン人にレフェリーがストップをかけた。

「(リングに)帰ってきたというのは、世界チャンピオンになるということ。今の自分は自信過剰気味です」と言う石田は、微妙な判定で敗れた田中に対し、「今すぐ再戦はないが、いつか対戦するときは打ちのめしてやります」と威勢がよかった。井岡一法会長も「パンチをホカしてボディで倒す。今日は合格点。世界を狙わせたい」と愛弟子の大望へのバックアップを約束した。33戦30勝(16KO)3敗。デメシーリョは22戦15勝(8KO)6敗1分。
加納のインサイドから突き上げる右アッパーが炸裂
加納のインサイドから突き上げる右アッパーが炸裂

加納は“新天地”で無難なスタート

 加納は保持していたWBOアジアパシフィックのベルト、世界1位のランキングも捨て、ライトフライ級からフライ級へウェイトを上げてきた。「会長とも相談して、やはり自分のベストのウェイトで戦いたい」と階級変更の決意を語る。その成否を占う意味でも、内容が問われる試合だった。

 だが、この試合、力の差は明白だった。サンチャイはサウスポーの加納が打ち込む左ストレート、右フックに最初から追いつめられる。2回にはボディブローが効いて動きが止まり、すかさず顔面に返された左で立て続けに2度ダウン。試合は続行されたが、またしても加納の左にぐらつき、連打されたタイ人にレフェリーから救済のストップが入った。
わずか2回、ストップ勝ちでフライ級転向第1戦を飾る
わずか2回、ストップ勝ちでフライ級転向第1戦を飾る

「これから強い相手に勝って、だれもから力を認められる選手になります」と加納は宣言。17戦14勝(7KO)3敗。サンチャイは12戦7勝(6KO)5敗。

文◎宮崎正博 写真◎早浪章弘

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