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2022-05-12

【ボクシング】6・29後楽園登場の田中恒成。「KOしか狙わない。できるだけ早く完璧に倒す」

「自分の個性はスピード」と田中

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6月29日(火)、東京・後楽園ホールでWBOアジアパシフィック・スーパーフライ級王者・橋詰将義(28歳=角海老宝石)に挑む元世界3階級制覇チャンピオンで現WBO3位・IBF5位の田中恒成(26歳=畑中)が12日、オンラインで会見。試合への意気込みと、その先の目標を語った。

文&写真_本間 暁
※撮影は5月4日

 2020年末の初敗北から、昨年12月に復帰(石田匠=井岡=戦、2-1判定勝ち)した田中は、3月上旬から4月中旬にかけて、アメリカ・ラスベガスの『SALAS BOXING ACADEMY』を中心に、長期合宿を敢行。名匠イスマエル・サラス・トレーナーの指導を仰ぎ、「バランスと足運び」を繰り返し体に刷り込み、その上で「本来の、スピードを生かした自分のボクシング」を見つめ直した。
 サラス・トレーナーといえば、井岡の“師”でもあるが、「自分も少し考えたけれど、自分が強くなることだけを考えようと」(田中)複雑な思いは払拭し、一心不乱に取り組んできたという。

“度肝を抜く試合”を約束した田中と畑中会長 写真提供_畑中ボクシングジム
“度肝を抜く試合”を約束した田中と畑中会長 写真提供_畑中ボクシングジム

 そんなアメリカ滞在中に、橋詰戦のオファーが舞い込み、畑中清詞会長から田中へ打診。すんなり快諾した田中へ、「度肝を抜く試合を頼む」と畑中会長が期待の言葉を投げると、「任せてください」と力強い返事が返ってきたそうだ。

 橋詰の印象を訊かれた田中は、「正統派のサウスポー。負けていない(19勝11KO2分)ところが魅力的」と語るにとどめ、「自分はこのリング(ステージ)にはふさわしくない。早く世界戦のリングに戻りたい」と“恒成節”を発揮。「(橋詰戦は)KOしか狙わない。できるだけ早い段階で、できるだけ完璧に」と、流れるように言葉を継いだ。

緩急自在のボクシングを目指す
緩急自在のボクシングを目指す

「最終的にはエストラーダに辿り着きたいので、どの団体でもいいので早く世界チャンピオンになりたい」と、田中は“スーパーフライ級最強”の誉れ高いWBAスーパー王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)の名を挙げた。4階級制覇だけでなく、さらに高い目標をあらためて口にしたのは、自信回復と充実ぶりを端的に表している。

 2014年10月、プロ4戦目で東洋太平洋ミニマム級王者・原隆二(大橋)に挑み、10回TKO勝利。以来7年8ヵ月ぶりの後楽園ホール登場で、“スピードスター”復活のインパクトを与えたい。

サラス氏の指示により、スタンス矯正のためのゴムバンドを足に装着。アメリカに帯同した村田大輔トレーナーとディフェンス練習に励む
サラス氏の指示により、スタンス矯正のためのゴムバンドを足に装着。アメリカに帯同した村田大輔トレーナーとディフェンス練習に励む

※田中恒成のラスベガス合宿詳細は、明日13日発売『ボクシング・マガジン6月号』に掲載
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