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2022-06-05

“アラビアの怪人”ザ・シークが初来日! 坂口征二を缶の切り口やボールペンで血祭りにしてUN選手権を強奪!!【週刊プロレス昔話】

ザ・シーク

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1972年9月5日、東京・羽田空港に“アラビアの怪人”ザ・シークが降り立った。

来日第一声を聞こうとインタビュールームには報道陣が待ち構える。ところが、シークはまったくの無言。それどころか、記者やカメラマンを払いのけるような無作法な仕草さえ見せる。

シークは翌6日、日本プロレス東京・田園コロシアム大会で坂口征二のユナイテッド・ナショナル(UN)選手権に挑戦。スポットライトを浴びて入場する時から目はギラギラと輝き、白いベール、黒いマントに覆われた肉体は興奮で小刻みに揺れ続けている。

リングインするとリングアナウンサーとコミッション役員に襲いかかり、客席になだれ込むと大暴れ。リングに戻ってもコミッション役員から奪った認定証を食いちぎり、花束もムシャムシャ…。

再び客席へ乱入し、ファンを追い、挑発的なポーズを決めた。しかし、これはシークの作戦。油断していた坂口を急襲すると、缶の切り口で額を切り裂き、ボールペンでキズ口を突いて大流血に追い込んだ。

そのままパンチ、キックでラッシュを仕掛け、凶器攻撃を挟んで、キャメルクラッチで捕獲。3分16秒。1本目を奪った。

怒りの坂口は血まみれのまま反撃。鉄柱に叩きつけて流血させるとアトミックドロップからの片エビ固めで3カウントを奪取。1分21秒、2本目を奪って、タイスコアとなった。

大歓声が巻き起こる中で坂口は一気に勝負を仕掛け、アトミックドロップへ。ここでシークは左手に隠し持っていたボールペンで坂口の左目をグサリ!

坂口は腰から崩れ落ち、シークがその上に覆いかぶさって3カウントを奪取。レフェリーの沖識名はこの凶行がわからなかった様子だ。

3本目はわずか56秒。シークは来日初戦でいきなり日本プロレスのエースである坂口からUN王座をもぎ取ってしまった。

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