無実を訴える元プロボクサーで、死刑囚となっている袴田巌さん(84歳)の弁護団を支援するクラウドファンディング『袴田事件を再審無罪へ。最高裁に立ち向かう、弁護団に応援を。』は、目標額の1000万円を越えて1314万9000円(9月16日現在)に到達。“ネクスト・ゴール”として2000万円を目標とし、募集は10月16日(金)午後11時まで行われる。
上写真=8月18日、再審開始を訴える活動と同日からクラウドファンディングは始まった
このクラウドファンディングは、袴田さんの無罪を勝ち取るため、新証拠による立証に奔走する弁護団を資金的にサポートするもの。JPBA(日本プロボクシング協会)も支援しており、同事務局長の新田渉世・川崎新田ジム会長は、16日に行われた東日本ボクシング協会定例理事会後の会見で、あらためて支援を呼びかけた。
支援クラウドファンディングはインターネットを通じて行われている。
サイトのアドレスは次のとおり。
https://readyfor.jp/projects/free-iwao
2014年3月、静岡地裁で再審を命じる判決が出され、死刑および拘置の執行一時停止が決定された袴田さんは、47年7ヵ月ぶりに故郷・静岡県浜松市に帰宅したが、2018年6月、東京高裁は静岡地裁の決定に対し、「地裁が認めたDNA鑑定の結果には科学的疑問が存在し、証拠として信用できない」などとして再審請求を棄却した。
袴田さんの年齢等が考慮され、拘置、死刑執行の停止は維持されたが、「死刑判決」は復活することに……。弁護側は最高裁に特別抗告し、再審開始の判断を最高裁に委ねている。
再審開始については、その“可否”がいつ下されるかもわからない。再審開始が決定されれば、裁判はやり直されるが、もし、再審開始が棄却されてしまえば、袴田さんはふたたび拘置。最悪の時を待つこととなってしまう。
現在、郷里で静かな日々を送っている袴田さんに、このまま平穏な日々を──。
ボクシング界も全力を尽くして、バックアップを続けている。
写真_山口裕朗
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