6日、熊本県立総合体育館で行われたミニマム級ダブルタイトルマッチは、WBOアジアパシフィック王者・重岡優大(25歳=ワタナベ)、日本王者・重岡銀次朗(22歳=ワタナベ)のサウスポー兄弟がそろって地元凱旋初防衛戦に臨み、兄・優大が6位クリス・ガノーザ(27歳=フィリピン)を3回59秒KO。弟・銀次朗は1位・春口直也(33歳=橋口)を4回1分48秒TKO。見事な共演を果たした。
文&写真_本間 暁
銀次朗は、追いかけすぎず、力の入り具合も適度に春口を攻め立てた まず先にリングに上がった銀次朗は、フットワークを使って距離を取り続ける春口を、慌てずじわじわと追い込んでいき、右腕と前足(右足)を使ったフェイントを多用。ジャブのヒットから、左ストレートを上下に散らして、春口をコーナー、ロープに再三追い詰めて連打。精神的にも追い込まれた春口に右ストレートを打たせてこれを外し、左を叩き込んでダメージを与えた。
4回、さらに一気にテンポを上げて春口を追い立てた銀次朗は、ガードを固める春口を猛連打。よろめく春口をレフェリーが救い出した。
メインに登場した優大は、同じくサウスポーのガノーザを立ち上がりから力いっぱいの左右フックで叩き続けた。
優大の連打が止むと同じように左右スイングで反撃するガノーザの強打を、ガード、アームブロックで止めると、ふたたび優大が攻める。攻防がはっきり分かれるところが気になったが、トランクス姿のまま兄のサポートでセコンドに入った銀次朗が、「1(発目)じゃなく2を当てよう」と指示したことに気づきを得、3回に右フックを見せておいて左ボディストレート。これがものの見事にガノーザのみぞおちにズボリと突き刺さると、キャンバスに倒れ込んだ挑戦者は、テンカウント後も立ち上がれなかった。
パワフルな攻撃を仕掛けた優大。やや力みが目立った「判定までいったらどうしようとか、試合までにいろいろ考えて眠れなかった」と銀次朗。それを受けて優大が「相手がどうこうではなく、地元での試合で緊張感が半端なかった。ここを乗り越えられたのは大きい」と、凱旋試合にともなうプレッシャーを跳ねのけての精神的成長を強調した。
優大は5戦5勝(3KO)。銀次朗は8戦8勝(6KO)。ともに世界ランク上位(優大はWBC6位、WBO9位。銀次朗はWBC1位、WBO3位、WBA5位、IBF5位)に名を連ねており、その競演も見ものだ。
ガノーザの戦績は23戦19勝(9KO)4敗。春口は31戦18勝(7KO)13敗となった。