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2022-07-20

【相撲編集部が選ぶ名古屋場所11日目の一番】新入幕の錦富士、勝ち越しを決める

モロ差しから千代大龍をあおりながら寄り立てる錦富士

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錦富士(寄り切り)千代大龍
 
新型コロナの感染拡大が止まらない。11日目の午前中に佐渡ケ嶽、玉ノ井部屋の力士が感染していたことが発覚し、所属力士は休場となった。これで番付に載っている力士のうち126人が休みとなり、明日から取組開始時間を約1時間遅らせるようだ。
 
ここまで7勝3敗と好調だった東前頭2枚目の琴ノ若も休場となり、新三役目前だっただけにかわいそう。来場所の番付では勝ち点4で編成してもらいたい。
 
琴ノ若と同様に1差でトップグループを追っていた新入幕の錦富士は、勝ち越しを懸けて千代大龍と対戦した。
 
立ち合い、錦富士は千代大龍の右張り手にもひるまず、突き起こしてモロ差しを果たす。千代大龍に右上手を取られたが、構わず下からあおりながら寄り立て快勝。
 
うれしい勝ち越しを決めた錦富士は、「本当は昨日決めたかったんですけど、悪い内容じゃなかったので今日につながったと思います。当たってから自分の流れで取れています。張り手は予想していたので、しっかり当たってと考えていました」と振り返る。
 
近大の同級生で同期入門の翠富士は少し上の番付で7勝4敗と白星を先行させているが、「いい刺激になっています」と言う。翠富士は新入幕の場所で技能賞を獲得しており、あと2番勝って二ケタに乗せれば、錦富士も敢闘賞有力だ。

「それは一日一番しっかり取っての結果だと思います。二ケタを考えず頑張りたい」と語る。
 
優勝の可能性も残しているわけだが、「横綱からは『決定戦しようや』と言われています」と苦笑い。伊勢ケ濱部屋のムードもよさそうだ。
 
優勝争いは2敗力士2人が敗れ、照ノ富士と逸ノ城が2敗でトップを並走。3敗で貴景勝、翔猿、錦木、錦富士が追う展開で、優勝者はこの6人から出るのは間違いないだろう。何とかこれ以上コロナの感染が広がらないように、千秋楽まで開催できるように祈っている。

文=山口亜土

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