close

2022-09-02

【ボクシング】スピード&テクニック、そしてエンターテインメント! 晝田瑞希が完勝

抜群のスピード&テクで圧倒した晝田

全ての画像を見る
 1日、東京・後楽園ホールで開催された日本女子フライ級王座決定戦6回戦は、同級1位の晝田瑞希(ひるた・みずき、26歳=三迫)が力の差を見せつけ、同級3位の桺井妃奈実(やない・ひなみ、24歳=真正)を3-0(60対54、60対54、60対54)のフルマーク判定で下して、新チャンピオンに輝いた。

文_杉園昌之
写真_山口裕朗

毎回ド派手なコスチュームで登場する晝田
毎回ド派手なコスチュームで登場する晝田

 アマチュアエリート同士が顔を合わせた注目の1戦はワンサイドゲームとなった。全日本女子選手権で2階級制覇したサウスポーの晝田が、初回からスピードと技術で圧倒。素早い出入りで相手をまったく寄せつけず、全日本女子選手権を2連覇した桺井にほとんど何もさせなかった。

左ストレートが冴えまくった
左ストレートが冴えまくった

 目を引いたのは、タイミングを見計らい、踏み込んで放っていた左のストレート。上下に打ち分けて、的を絞らせなかった。ぐっと伸びる左は正確に顔面と腹を捉え、確実にポイントを手繰り寄せた。桺井がリスクを犯して前に出てきても、巧みな足さばきで翻弄。くるりと体を入れ替え、かわしていた。スピードの差は歴然だった。

 晝田は終了のゴングを聞いた瞬間に両手を上げて、勝利を確信。プロ3戦目で日本のベルトを肩にかけ、「踊り出しそうになるくらいうれしいです」と満面を笑みを浮かべた。

ポーズもバッチリ決まってる!
ポーズもバッチリ決まってる!

 髪色はピンク。入場は赤いドレス。試合が終われば、リング上で体操選手顔負けのバック宙まで披露。奇抜なエンターテイナーは、パフォーマンスだけではない。実力も一級品であることを証明した。ただ、高みを目指す異端のボクサーは、国内だけで満足するつもりはない。
「もっといいベルトをゲットしたい」。本当の挑戦はここから始まる。

 晝田の戦績は3戦3勝。タイトル初挑戦に失敗した桺井の戦績は3戦2勝1敗。なお、桺井は前日計量で600gの体重超過で失格となり、仮に勝った場合でも王座が空位となる条件のもとで試合に臨んでいた。

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事