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2022-09-12

【相撲編集部が選ぶ2日目の一番】翔猿、四股名どおりの素早い動きで初金星

二本差しての速攻で照ノ富士を寄り切る金星を挙げた翔猿

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翔猿(寄り切り)照ノ富士

174センチ、134キロの小兵・翔猿が、192センチ、181キロの横綱照ノ富士から5回目の挑戦にして初勝利。自身にとって初めての金星を挙げた。
 
体格の数字を見ても分かるが、これまでの対戦からしても、横綱にガッチリ抱え込まれてしまえば勝機はない。翔猿としては、いかに動きを止められない形でもぐり込めるかが、この勝負に関してはすべてだった。
 
翔猿は立ち合いから、何度も頭を下げて相手の懐に飛び込もうとするが、照ノ富士は足が揃わないようにしながら、いずれかの肩を前に出し、動きをよく見ながら、相手の上体を突き起こしては、差すか引っ張り込むかで捕まえようという策でこれを許さない。翔猿は何度も突き放されたが、動きの中で一瞬左の突きで照ノ富士の上体を起こすことに成功した。照ノ富士は左に回りながら体勢を整えようとしたが、わずかに足の運びが乱れる。翔猿はその機を逃さず、サッと二本差すと、照ノ富士に腕を極めるいとまを与えず、赤房下に寄り切った。

「つかまらないように、どんどん攻めていこうと思いました。(極められないように深く差したのは)作戦ではないですけれども、流れでそうなりました」と翔猿。差し手争いの中での横綱の動きの乱れは、目に見えて崩れたといえるほどのものでもなく、ほんの一瞬。その隙を突いた翔猿の鋭い動きはまさに翔猿の名の面目躍如のすばしっこさだった。
 
そのほかの取組では(きのうあれだけ持ち上げておいて、若干マッチポンプのようになって申し訳ないが)、逸ノ城は苦手の御嶽海に対して自分の立ち合いができず1敗。豊昇龍が外掛けで揺さぶったあと腰をうまく寄せて琴ノ若を降したのが印象的だった。

早くも横綱に土がつき、大関正代も動きのいい霧馬山を攻め切れず1敗。三役の連勝は早くも御嶽海ただ1人になった。御嶽海はこの2日間はともに動きがよく好内容。今場所カド番とはいえ、アクシデントさえなければここをクリアするのは時間の問題だろう。もちろんまだ2日間終わっただけなので、少し気が早い話にはなるが、早い時点で勝ち越しが決められるようなら、さらに大きな目標も視界に入ってくることになるだろう。

文=藤本泰祐

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