WBA世界ミドル級タイトルマッチ(23日・横浜アリーナ)で、チャンピオンの村田諒太(帝拳)に挑む同8位スティーブン・バトラー(カナダ)が16日、帝拳ジムで公開練習を行った。ごくごく軽めの内容だったが、トレーナーの持つミットに打ち込んだ重い右パンチは目を引いた。
上写真=「ボクシングを初めて12年。その総決算」と語ったバトラー
試合前のこの時期だから、作戦も、トレーニング内容も明かすはずはない。
「10週間、キャンプを張ってきた。内容はもちろん教えられないが、スティーブンは集中力をもってそのすべてをこなしてきた」(ジャン・フランソウ・バージェオン・トレーナー)
よって、バトラーへの応答も、村田戦への決意と、これまでのキャリアの背景だけにとどまった。
「キャンプの間、ムラタ戦の対策ばかりをやってきた。ベルトを獲る準備はできている」
「自分とムラタのボクシングは似ていると思う。よりいいところを出したほうが勝つ。23日がどちらにとっていい日になるか、リングの上まで分からない。ムラタに負けないパワーハンドを披露するから、ぜひ見てほしい」
「ボクシングをやって12年、努力した結果として今回、日本に来ている。これまでに厳しい試合もあったけど、それもチャンピオンになるためのものと信じている」

ミット打ちは軽めながら、ときおり力のあるパンチを投げ込んだ
会見後、トレーニングを見せるために、ジャージを脱ぎ捨てたバトラーは想像以上にたくましい。二の腕、肩、胸部、大腿部はことさらに厚みを感じさせた。28勝中24KO(1敗1分)というハイアベレージのKO率は、この鍛え抜かれた体躯から生み出される。
シャドーボクシングが1ラウンド、バージェオン・トレーナー相手のミット打ちが2ラウンド、さらにバッグ打ちも2ラウンド。いずれも軽めに流したが、ミット打ちで見せた左ジャブの踏み込みが大きく、右ストレートは重かった。これらは従来の試合でも確認できるもので、キャンプでどんな上積みがされているかが勝負のカギとなる。
2020年にビッグマッチ実現を目指す村田も好調をキープしている。究極の決戦に向け、厚みを増した戦力を試すには、この初防衛戦、かっこうの対戦者を得たのかもしれない。
文・写真◎宮崎正博
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