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2022-11-13

【相撲編集部が選ぶ九州場所初日の一番】やはり序盤は苦手? 大関候補の若隆景、初日は黒星スタート

もともと序盤戦は得意ではなかったが……。注目の若隆景は髙安に押し出されて黒星スタート

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髙安(押し出し)若隆景

ただ一人の横綱照ノ富士が、両ヒザの手術後ということで休場となった11月場所。横綱が不在ならば本来、中心になるべき大関も、最近の成績からすると本命視はできず、混戦模様が予想される中でのスタートとなった。
 
絶対的な優勝候補が不在の中、相対的に見て中心になる存在に押し出されてくるのは、年間最多勝争いでもここまで49勝でトップを走る関脇若隆景だろう。先場所も11勝を挙げており、次期大関という意味でも今場所が足場固めの場所になる。
 
注目の初日。若隆景は先場所最後まで玉鷲と優勝争いを展開した髙安と対戦した。
 
立ち合い。右でカチ上げてくる髙安にも、低い体勢で相手の脇に手をあてがう若隆景の形は崩れなかった。この辺りは、先場所技能賞に輝いた形が続いている感じがあり「若隆景の間合い」の相撲だった。ただ、横に回るという余裕は与えてもらえず、そのまま髙安の突きをノド元に受け続けるうち、徐々に2人の体が開き、突きが利く「髙安の間合い」になってくる。結局、髙安の激しい突きに、一瞬横向きにされてしまった若隆景は、何とか相手の腕を手繰って立て直そうとするが、そのまま押し出されてしまった。

初日、黒星スタートとなった若隆景だが、実はその可能性は多少考えられたことでもあった。若隆景は、なぜか場所の序盤を苦手としているからだ。
 
先ほども触れたように、ここまで誰より多く白星を挙げている今年の成績を見ても、11勝した先場所も3連敗スタートだったし、5日目終了時点で白星が先行していたのは、優勝した3月場所だけしかないのだ。

「切り替えて、しっかり明日から相撲を取りたいと思います」と若隆景。相撲の内容としては崩れてはいないので、そう心配することはないとは思うが、このスロースターターぶりの克服は大関取りについても大きなカギになってくるだけに、早く白星を挙げて落ち着きたいところ。若隆景が何日目に「お目覚め」を迎えるかは、優勝争いの上でも大きなポイントとなろう。
 
若隆景を破った髙安は、場所前に痛めたという足を少し気にしながらも「考えていた相撲が取れたので、明日もいい気分でやります」と好スタートに明るい表情。そのほかでは、先場所優勝の玉鷲に攻め勝った逸ノ城と、大関復帰を目指す御嶽海、大栄翔を吹っ飛ばした貴景勝が好内容の初日。豊昇龍、霧馬山も白星発進したが、カド番の正代は翔猿に押し出されて黒星スタート。先場所同様立ち腰な感じなのがちょっと気になるところだ。

文=藤本泰祐

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