全日本大学選手権決勝、第77回毎日甲子園ボウル
関西学院大学ファイターズ○34-17●早稲田大学ビッグベアーズ
(2022年12月18日、阪神甲子園球場)
関西学院大学が、5年連続33回目の優勝
山田「ダメ人間だった自分、本当に感謝しかない」
196センチ130キロという、規格外のサイズながら、パスラッシュやパスディフレクトなどで奮闘し、甲子園ボウル敢闘賞を受賞した早大DL山田琳太郎は試合を次のように振り返った。
――関学大のオフェンスラインとやった感じはどうでしたか。
法政大学のOLは重くて、強くて、というように感じたのですが、関学大は、強さという点では、自分も戦えているなという感じはあったので、なおさら、もっと処理できたのではないかと、いろいろな後悔が出てきています。
――自分の中で一番良かったプレーは
ゴール前で、(関学大のスペシャルプレーでWRの)糸川くんのパスをカットできた時。とりあえず、ボールめがけて、アタックできたので、それは良かったと思います。
――敢闘賞は
嬉しいのですが、自分でいいのかなと。
――フットボールをやったことに関しては。
本当に感謝の一言で、いろいろな人の支えがあって、自分は本当にダメな人間だったのですが、本当に感謝しかない。
――最後、サイドラインで涙ぐんでいたように見えたのですが。
そうですね。親のことを考えていたら、(涙ぐむ)。すみません。勝って恩返しをしたかっったので、そこがちょっと、悔しかったな。
――両親が支えてくれた。
親に恩返しをしたかった。普段の生活からずっと支えてくれて、寮に住んでからも、いろいろ心配してくれた。勝って優勝した姿を見せたかった。
――今後は。
就職がまだなので、アメフトを続けるどうか。トレーニングをしつつ。
――(1月22日に国立競技場で米国のアイビーリーグ選抜と戦う)日本選抜の候補になっている。
まだ、選ばれたわけではないので、頑張ろうと思います。社会人のチームから、いろいろなお誘いをいただいているのですが、ちょっと。自分がここまで成長できるとは思っていなかったので、海外とか全く考えていなかったのですが、これから時間があるので、考えていきたいと思います。
亀井主将「関学DLは常に止めることを考えて突っ込んでくる」
早大のOL亀井理陽主将は試合を次のように振り返った。
関学大は、どんなプレーをしても平常心を保っていて、僕らは、関東のゲームから、プレーの部分で一喜一憂していた部分あったので、そういった部分で、まだまだ差があったのかなと思います。
――初めて甲子園の舞台でプレーした
高校(早実野球部)から幼少期、幼稚園の頃から憧れていた舞台で、大勢のお客さんの中で最高の相手と試合ができたというのは、本当にやっていてもすごく嬉しくて、僕個人としてやりたいことはできたので、プレーしていて、本当に最高だったなと思います。
――卒業後もアメフトを続けられるのですか。
今のところ、考えていることはなくて、自分は、大学スポーツを通じて、人として成長したいという目標を掲げて、部活に入った身でもありますし、大学で、学生日本一を成し遂げたいという思いもあって部活に入ったので、まだまだ社会人でやるということは考えていないです。
――関学のDLとの勝負は
僕個人としては、前半から当たった時も、自分がやりたいことというのは、できていたのかなと思っている。山本(大地)君とか素晴らしいDLはいっぱいいたのですが、自分がすべきことをしました。OL全体としてあまりいい結果とは言えないのですが、僕個人としては、十分戦えたのではないかなと思っています。
――当たって感じたことは
そうですね。うちのDLコーチで関学大出身の三笠 (大輔)コーチも常々言われていたのですが、本当に、相手と当たることだけではなくて、常に止めることを考えて、突っ込んでくる。常にキャリアを見て、タックルもすごく強い。 そうやって突き詰めている部分が、当たっていても感じられたなと思います。
――主将として成長できた点
僕は、今年の1月に主将に就任したのですが、その時から正直、入部した当初、僕らの代で甲子園に行けるのか、日本一になれるのかと、正直、感じていました。
僕らの学年は競技未経験者が多くて、まあ、(経験者の)早大学院出身者も高校でいい成績を残したわけではなく、そういうメンツで勝てるのかなと思っていて、主将になってからもどうやって勝つのかを常に模索し続けてきました。
その中で、僕だけでなく、副将の笹隈(弘起・OL)であったり、金子(智哉・DL)だったり、江川(祐希・アスレチックトレーナー)だったり、いろいろな人とコミュニケーションをとりながら、僕が言えない性格でもあるので、下級生も含めて、すべての人間とコミュニケーションをとりながら、チームを作ってきて、この舞台に立つことができたのかなと思っています。僕は、まだまだやるべきことがあったのかなと、もっとできたのかなと思っています。
――一丸というスローガン、
東北大学と試合をさせてもらってからの2週間は、本当に1年生から4年生まで、特に4年生は、自分のやるべきこと、日本一という目標に対して、やってくれていたので、一丸というのは、達成できていないから勝てていないのですが、まあ、やり切れた部分はあるのかなと思います。
QB國本「タックルがとにかく、低さが関東と違った」
早大QB國元孝凱は試合後、関学大のディフェンスを振り返った。
タックルがとにかく、低さが関東と違った。途中から自分たちのチームがアジャストして、タックルを剥がしたり、していたのですが、接点がとにかく強くて。
後半になるにつれて自分たちもアジャストできたのですが、レシーバーが空いていたり、RBがタックルを剥がしたりということがあったのですが、1Qの2シリーズくらいはタックルの低さに、タックルとか接点の強さにびっくりして、みんなちょっと、想定していたより強かったなと思いました。