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2023-01-10

【アメフト】日本選抜にアマ横綱花田が選出 1月22日、国立競技場で米アイビーリーグ選抜と対戦

日本選抜の強化練習でDTとしてラッシュする元アマ横綱の花田秀虎(中央の白いヘルメット)=撮影:小座野容斉

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1月22日に、東京・国立競技場で行われる、アメリカンフットボールの国際試合「ジャパン U.S. ドリームボウル 2023」に出場する日本選抜「ジャパン・オールスター」のロースター60人が、1月10日発表された。ジャパン・オールスターは、米国の「アイビーリーグ」選抜チームと戦う。

 QB 高木翼、RB トラショーン・ニクソン(共に富士通)、李卓(オービック)、DL 梶原誠人(パナソニック)、バイロン・ビーティ―ジュニア、DBブロンソン・ビーティ―(ともに無所属)らXリーグから米国人選手7人を含む54人、学生からはDLトゥロター ショーン礼(関学大3年)、 山田琳太郎(早大4年)ら6人が入った。注目されていた相撲の2020年アマ横綱、DL花田秀虎(日体大3年)も選ばれた。

花田、朝青龍と対戦したDT清家からもアドバイス

 花田は、3日連続で行われた選手選考も含めた強化練習に、DT(ディフェンスタックルとして参加。「自分の自信のある所はフィジカルの強さ。練習の中では、1対1ではOL(オフェンスライン)に負けなかったし、強さをアピールできた」と語っていた。

 花田は、去年3月に行われたXリーグの有志チームによる合同トライアウトに参加して、アメフトを競技として始めることを表明。日本アメリカンフットボール協会は、特別プロジェクトを組んで、Xリーグ所属選手として、強化に当たってきた。相撲時代に比べ、腹が引っ込んだが、現在の体重は133キロと、ほぼ変わらず。「体脂肪率を減らして、筋肉を増やしました」という。

 9日に報道陣に公開された練習では、同ポジションのDT清家拓也(オービック)のアドバイスを熱心に聞いていた。清家は2017年の大みそかに、元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジさんと相撲で対戦、挑戦者の中で最も勝負になっていた。そのため、花田自身も「以前から清家さんをよく知っていました。すごくいろいろと教えてくれています」という。

 花田は、公式のゲームにはまだ一度も出たことが無く、初めて出る試合が、米国チームとの対戦ということになる。
日本選抜に選ばれた元アマ横綱の花田秀虎。先輩DTの清家(#68)から、細かいアドバイスを受けていた

“ラグビー方式”米国人選手も招集のジャパン

  ジャパン・オールスターは、これまでのアメフト日本代表チームと異なり、初の試みとして国籍を問わずに編成。ラグビーの日本代表のように、日本でプレーしている外国人選手も招集した。

 ジャパン・オールスターのヘッドコーチ(HC)を務める山本洋・富士通フロンティアーズHCは、1月3日の日本選手権・ライスボウルで、勝利して日本一になった後、まったく休みなしでジャパンの作業に取り掛かっている。またディフェンスコーディネーター(DC)の延原典和・富士通DCによると、昨年末は富士通の作業とジャパンの作業を同時進行で進めていたという。年内にはプレーブック(試合用の戦術書)を提出し、選手たちにもいきわたっている。

山本洋HCのコメント
最終選考は 1 月 7 日から3日間の練習に参加した選手達のパフォーマンスを基に行いました。怪我や体調不良で参加できなかったメンバーも数名おりましたが、現状のベストメンバーを選抜する事ができたと思ってます。残り3回の練習でしっかりとチーム力を高め、ベストな状態でフィールドに選手を立たせたいと思います。

「ジャパン・オールスター」60人の顔ぶれ

【QB:3人】
QB 高木翼(富士通)185cm93kg
QB 政本悠紀(IBM)178cm91kg
QB 荒木優也(パナソニック)177cm84kg

【RB:4人】
RB トラショーン・ニクソン(富士通)186cm106kg※
RB 李卓(オービック)182cm90kg
RB 立川玄明(パナソニック)177cm100kg
RB ミッチェル・ビクタージャモー(パナソニック)173cm83kg

【WR/TE:14人】
WR サマジー・グラント(富士通)175cm80kg※
WR 小梶恭平(富士通)175cm81kg
WR 桑田理介(パナソニック)174cm78kg
WR 衣笠吉彦(関学大4年)179cm90kg
WR 溝口駿斗(関大2年)178cm78kg
WR 小倉豪(パナソニック)184cm93kg
WR 鈴木隆貴(IBM)178cm80kg
WR 近江克仁(IBM)181cm84kg
WR 松井理己(富士通)187cm88kg
WR 西村有斗(オービック)172cm80kg
WR 木戸崇斗(パナソニック)177cm82kg
TE ジョン・スタントン(IBM)188cm97kg※
TE 西紋弘次(パナソニック)188cm97kg
TE 藏野裕貴(富士通)188cm105kg

【OL:9人】
OL 高森恵太(パナソニック)183cm120kg
OL 山下公平(富士通)181cm119kg
OL/TE/LS 石井潤(法大4年)183cm122kg
OL 大久保壮哉(富士通)185cm135kg
OL 阪口友章(パナソニック)184cm118kg
OL 臼井直樹(富士通)185cm125kg
OL 上沢一陽(パナソニック)185cm125kg
OL 町野友哉(富士通)198cm140kg
OL 黒川晴央(アサヒ飲料)190cm130kg

【DL:13人】
DE ジョー・マシス(富士通)182cm118kg※
DL 松本英一郎(パナソニック)175cm120kg
DL 花田秀虎(日体大3年)185cm130kg
DL 仲里広章(オービック)175cm120kg
DE バイロン・ビーティ―・ジュニア(無所属)189cm109kg※
DL 清家拓也(オービック)178cm125kg
DL 藤谷雄飛(富士通)182cm95kg
DL 山田琳太郎(早大4年)196cm130kg
DL 佐藤将貴(オービック)184cm105kg
DL 宇田正男(富士通)175cm113kg
DL トゥロター ショーン礼(関学大3年)188cm97kg
DL 梶原誠人(パナソニック)187cm117kg
DL 島野純三(IBM)192cm104kg

【LB:6人】
LB 竹内修平(富士通)185cm100kg
LB ワイズマン・モーゼス海人(パナソニック)180cm92kg
LB 趙翔来(富士通)185cm100kg
LB 徳茂宏樹(富士通)177cm95kg
LB 小西憂(パナソニック)178cm95kg
LB 高橋悟(オービック)177cm84kg

【DB:10人】
DB 小椋拓海(オービック)169cm78kg
DB ブロンソン・ビーティ―(無所属)188cm90kg※
DB 奥田凌大(富士通)177cm83kg
DB ジョシュア・コックス(パナソニック)180cm86kg※
DB 林奎佑(富士通)180cm90kg
DB 竹内廉(パナソニック)174cm80kg
DB 田中雄大(オービック)177cm78kg
DB 坊農賢吾(オービック)177cm82kg
DB 清家大志(パナソニック)179cm85kg
DB 井本健一朗(富士通)177cm82kg

【スペシャルチーム:1人】
K/P 佐伯眞太郎(パナソニック)182cm85kg

※は米国人選手。

カレッジフットボールきっての名将が率いる

 ジャパン・オールスターの対戦相手は、米国の「アイビーリーグ」選抜チーム。コロンビア大学のアル・バグノリHCが率いる。
 バグノリ氏は、1953年生まれの69歳。米カレッジ界で、HCとしてだけで40年の経験を持つベテランで、今季開幕時の通算268勝は、カレッジフットボールのHCとしては、あのアラバマ大学のニック・セイバンHC(269勝)に次ぐ現役2位の記録という。
 NFLのドラフト指名選手3人、ルーキーFA契約選手26人、アイビーリーグMVP5人、オールアメリカンファーストチーム9人、オール・アイビー・リーグファーストチーム138人を育ててきた実績もあるという。

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