1月22日に、東京・国立競技場で行われる、アメリカンフットボールの国際試合「ジャパン U.S. ドリームボウル 2023」に出場する、米国のアイビー・リーグ選抜チームロースター51人が発表された。オールアイビー経験者が22人、特にランオフェンス、パスディフェンス、キッキングを重視した、実戦的で堅固な布陣となった。アイビー選抜は、日本選抜「ジャパン・オールスター」と戦う。
アイビー・リーグの全8大学から51選手が招集された。今回HCを務めるアル・バグノリ氏のコロンビア大学から15人、ハーバード大から8人、プリンストン大から7人、ペンシルバニア大、コーネル大、ブラウン大から5人、ダートマス大から4人、エール大から2人となっている。
強力な3枚のRB QBライアン・グローバーは、ペンシルバニア大を卒業後、最上位カテゴリーFBSのカリフォルニア大、メンフィス大で控えQBを務めてきた。パスだけでなくラン能力も高い。ベストシーズンは885ヤード、3TD（タッチダウン）レシーブのWRライアン・クラガン（ペンシルバニア大）、540ヤード6TDレシーブのトーマス・グローバー（コーネル大）らがターゲットとなる。
オフェンスの軸となるのは3人のRBだ。アイザイア・マルコム（ペンシルバニア大）は165センチと小柄だが、2021年にラン719ヤード6TD、201ヤード1TDで、オールアイビー2ndチーム選出。さらに通算36試合で1698ヤード 24TD、レシーブ616ヤード6TD、リターン448ヤードという万能バックのアレン・スミス（ブラウン大）、37試合で1749ヤード10TDで、体重100キロのパワー派ライアン・ヤング（コロンビア大）も控える。OLは、最上位FBSも含めた全選手の中からオールアメリカン3rdチーム選出された実力派、オフェンスキャプテンのジェイク・ギドン（ダートマス大）を中心に、先発経験豊富でサイズのある選手がそろった。
ディフェンスは、ディフェンスキャプテンのLBスコット・バレンタス（コロンビア大）が中心だ。191センチ107キロながら、2022年は93タックル、1サック、4インターセプト（INT)、13パスディフェンド（PD)とパスカバーにも優れた才能を見せる。さらに３INT、18PDのDBジェイソン・マクロードジュニア（ペンシルバニア大）、３INT11PDのDBチャールズ・ウォール（プリンストン大）と、パス守備にタレントをそろえた。
アイビー・フットボールは1シーズン10試合しかない。スタッツの数字が少ないように見えても注意が必要だ。
本気度が分かるスペシャルチームの人選 今回、アイビー・リーグの本気度が分かる人選がある。それはスペシャルチームだ。
K（キッカー）アレクサンダー・フェルキンス（コロンビア大）は、過去にオールアイビー2回選出、50ヤード以上のFGも複数回成功させている。それだけでなく、3シーズンでタッチバック62回。相手にリターンをさせないロングキッカーだ。P(パンター）ウィリアム・パワーズ（プリンストン大）は3年連続オールアイビー。インサイド20にボールを落とす名手として知られている。LS(ロングスナッパー）のパーカー・レフトン（コロンビア大）も3年連続オールアイビーだ。さらにリターナーとして実績のあるWRジョン・ビル（ハーバード大）も招いている。
51人のメンバーで、スペシャリスト3人を実績重視で選ぶ。通算269勝の大ベテラン、バグノリHCの、初めて戦う相手に対する周到な準備がうかがえる。
試合は1月22日午後1時(1月21日米国東部時間午後11時)に、国立競技場でキックオフとなる。
アイビー・リーグ選抜は1月15日に東京に到着。午前中は練習、午後は日本の文化を知るための視察、さらに企業訪問などを行っている。今回のチームには、フットボールとは無関係の日本文化に詳しい2教授が帯同、単なる観光ではなく学生への研修と位置付けている。
もともと米カレッジフットボールは、シーズン、オフシーズンのいずれでも、練習の回数と時間に厳しい制約が課せられており、1日中練習というのはあり得ない。また、午前中の練習は、報道陣に公開したのは初日だけ。あとは3日連続で非公開となっている。
アイビー･リーグ選抜チーム ロースター（並びは背番号順）0 DB Isaiah Hogan 188cm91kg コーネル大学
1 QB Ryan Glover 185cm95kg ペンシルベニア大学
2 DB Charles Wall 180cm91kg プリンストン大学
3 DB Faraad McCombs 180cm84kg コロンビア大学
4 RB Ryan Young 178cm100kg コロンビア大学
5 DL Luca Di Leo 188cm127kg ダートマス大学
6 WR Ernest Robertson 178cm82kg コロンビア大学
7 DB Jason McCleod Jr 178cm86kg ペンシルベニア大学
8 QB Benjamin Mays 188cm94kg コーネル大学
9 LB Scott Valentas 191cm107kg コロンビア大学
10 WR Ryan Cragun 183cm88kg ペンシルベニア大学
11 P William Powers 188cm95kg プリンストン大学
15 DB Victor Tademy 180cm86kg ハーバード大学
17 WR John Bill 183cm91kg ハーバード大学
18 DB Jaylan Granberry 178cm86kg イェール大学
21 DB Charles Dallape 191cm91kg ブラウン大学
22 LB Ryan Hamilton 180cm88kg コロンビア大学
23 WR Noah Aaron 183cm82kg イェール大学
24 DB Khalil Dawsey 183cm83kg ハーバード大学
27 TE Sweitzer Shane 188cm100kg ペンシルベニア大学
28 K Alexander Felkins 193cm91kg コロンビア大学
29 DB Diassa Diakite 183cm86kg ハーバード大学
30 DB Dawson De Iuliis 175cm88kg プリンストン大学
32 DB Michael Fluegel 183cm86kg コロンビア大学
33 RB Isaiah Malcome 165cm82kg ペンシルベニア大学
39 RB Allen Smith 180cm94kg ブラウン大学
41 TE Joseph Kramer 196cm111kg ダートマス大学
44 LB Solomon Egbe 180cm107kg ハーバード大学
49 LB Hall Isaac 185cm109kg プリンストン大学
54 ST-LS Parker Lefton 183cm100kg コロンビア大学
59 LB Kobe Joseph 191cm102kg ハーバード大学
60 OL Michael Flores 191cm136kg ダートマス大学
62 OL Zachary Minch 196cm147kg コロンビア大学
63 OL Matthew Klenk 193cm132kg コロンビア大学
64 OL Hunter Folsom 188cm129kg ブラウン大学
65 OL Stewart Newblatt 193cm129kg コロンビア大学
70 OL Chad Broome-Webster 193cm136kg ブラウン大学
71 OL Joseph Kelly 193cm129kg コーネル大学
72 OL Jake Guidone 188cm136kg ダートマス大学
75 OL Connor Scaglione 196cm136kg プリンストン大学
77 OL William Hamilton 185cm132kg コロンビア大学
84 WR Thomas Glover 180cm82kg コーネル大学
88 TE Jackson Heath 193cm116kg コロンビア大学
90 DL Thibault Xavier 196cm116kg コロンビア大学
91 DL North Peters 191cm122kg ハーバード大学
92 DL James Stagg 193cm113kg プリンストン大学
93 DL Maxwell Lundeen 193cm113kg コーネル大学
96 DL Thomas Thibault 198cm113kg コロンビア大学
97 DL Camden Gagnon 193cm118kg ブラウン大学
98 DL David Madzivanyika 191cm132kg ハーバード大学
99 DL Michael Azevedo 193cm109kg プリンストン大学
