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2023-01-16

【NFL】ジャガーズ、0-27から歴史的逆転勝利 49ersは7巡QBパーディーが活躍し快勝 プレーオフワイルドカード

【ジャガーズvs チャージャーズ】ジャガーズが歴史的な大逆転で勝利し、ペダーソンHCと抱き合うQBローレンズ=photo by Getty Images

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アメリカンフットボールの世界最高峰、米のNFLは、現地1月14日(日本時間1月15日)から、プレーオフ1回戦のワイルドカードが始まった。AFCのジャクソンビル・ジャガーズ対ロサンゼルス・チャージャーズは、ジャガーズが、前半一時は0-27とリードされながら、後半に追い上げて、試合最後のプレーでFG(フィールドゴール)を決めて、劇的な逆転勝ちをした。NFCのサンフランシスコ・49ers対シアトル・シーホークスは、49ersが後半に着々と加点して、快勝した。
 
AFCワイルドカード
ジャクソンビル・ジャガーズ(AFC南優勝・第4シード・9勝8敗)
        ●31-30○
ロサンゼルス・チャージャーズ(AFC西2位・第5シード・10勝7敗)
(フロリダ州ジャクソンビル TIAAバンク・フィールド)
【ジャガーズvs チャージャーズ】試合最後のプレーで逆転FGを決めたジャガーズKパターソン=photo by Getty Images
前半と後半でまったく別人 QBローレンス

 ジャガーズがプレーオフ史上3番目となる、27点差をひっくり返した。
1Qだけで、QBトレバー・ローレンスが3インターセプトを喫する大乱調。2Qには4本目のINTを喫したうえに、パントボールの処理を誤ってゴール前でチャージャーズにオフェンスを与えた。やってはいけないミスを連発したが、前半の最後に、ローレンスが、TD(タッチダウン)パスを決めて、7-27で折り返した。
 後半は、一転してジャガーズのペースとなった。ローレンスは冷静さを取り戻してまったく別人のようにパスを決めた。3Q残り5分にWRマービン・ハリスにTDパスをヒットして2ポゼッション差とすると、3Q残り44秒で、WRゼイ・ジョーンズに、ロングパスでTDを決めた。チャージャーズは、この間FGを1本決めただけ。
 10点差で迎えた4Q、ローレンスはエースWRクリスチャン・カークへパスを集中させた。そして試合残り5分、カークにTDパスをヒットした。このプレーの際に、チャージャーズのDEジョーイ・ボーサが、判定を不服としてヘルメットを2度に渡ってフィールドに叩きつけて、アンスポーツマンライクコンダクトのペナルティーを取られてしまう。
 こののペナルティーで、エクストラポイントがゴール前1ヤードからとなり、ジャガーズは2ポイントコンバージョンを選択し、QBローレンスがボールをエンドゾーンに突き出して、28-30と2点差とした。
 流れはもうチャージャーズに戻らなかった。
 ジャガーズは、QBジャスティン・ハーバートからサックを奪って、3&アウトに追い込むと、残り3分9秒、自陣21秒からのオフェンス。時間を使いながら着実にボールを進めた。敵陣41ヤードの4thダウン1は、RBトラビス・イーティエンヌが意表を突く外のランで25ヤードをゲイン。ゴール前16ヤードまで前進したこのランプレーが勝負を決めた。
 最後はKライリー・パターソンが残り3秒から、36ヤードの「逆転サヨナラ」FGを決めて、ジャガーズは劇的な勝利を飾った。プレーオフでの27点差からの逆転勝利は史上3番目だった。
 
 QBローレンスのパスは、
前半10/24、成功率41.67%、77ヤード、1TD・4INT、レーティング24.48
後半18/23、成功率78.26%、 211ヤード、 3TD・0INT、レーティング144.47
だった。

■ジャガーズチアリーダー本田景子さんの話

あの展開でまさか勝つとは思いませんでした。観客席は試合開始の盛り上がりはと打って変わり静まり返るシーンが続き、ハーフタイムで帰る人もいて寂しい気持ちで前半を終えました。スタジアム全体が気持ち下がり気味のまま後半に突入。そしてまさかの大逆転。もう何が起きたのか分からず状況把握が大変でしたが、最後はスタジアムが揺れました。泣いてる人もたくさんいるほど感動の嵐でした。


【ジャガーズvs チャージャーズ】4Q、2点差に迫る2ポイントコンバージョンを決めるジャガーズQBローレンズ=photo by Getty Images

NFCワイルドカード

サンフランシスコ・49ers(NFC西優勝、第2シード13勝4敗)
     ○41-23●
シアトル・シーホークス(NFC西2位、第7シード)
(カリフォルニア州サンタクララ リーバイス スタジアム)
【49ers vs シーホークス】パス332ヤード、3TD。ランでも1TDとルーキー離れした活躍の49ersQBパーディー=photo by Getty Images
49ersが、後半に力の差を見せつけた。前半終了時17-16と僅差だったが、3Q7分にQBブロック・パーディーが、自らのランでTDを決めると、そこから堰を切ったように得点を重ねた。
 パーディーは、パス332ヤード、3TDでINTなし。ランでも16ヤード1TDとルーキーとは思えない成績でチームをけん引した。米FOXテレビによると、ルーキーで合計4TDを決めたのはNFL史上初という。またルーキー年のプレーオフ先発QBとしては、ドラフト指名順が最も下位の選手となったという。

【小座野容斉】

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