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2023-03-01

入門2カ月でプロレスデビュー「キャバクラに出勤して朝まで。お酒が残ったまま練習へ…」ジュリア物語1【週刊プロレス】

デビュー戦のジュリア

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現在ワールド・オブ・スターダム王者として女子プロレス界の頂点に君臨しているスターダムのジュリア。2017年10月29日、プロレスラーとしてデビューし、キャリア5年と少し。その時間はあまりに濃密であり、波乱万丈という言葉でも足りないほどさまざまな経験を積んできた。そんなジュリアのデビューから丸5年間の濃密過ぎる日々の記憶をB.B.MOOK「ジュリアお騒がせ症候群」のインタビューから抜粋してお届けしていく。第1回は入門からデビュー戦までの話。


――キャリア5年でこういった本を出すのはある意味快挙です。

ジュリア 嬉しいです! 皆さんのおかげです、ありがとうございます。5年間いろいろありました。この取材の前にザックリ思い出していたんですが、本当いろいろあったなと思います。

――自分としてのスピード感はどうですか?

ジュリア 一瞬です。風のように過ぎていきましたね(笑)。デビューしたアイスリボンはとにかくデビューまでメチャクチャ早くて。ふつうはデビュー前にいっぱい練習してプロテストがあって、それに受かって、いつごろデビューってメドが立って、順々にやっていくんです。でも私はテレビの密着取材もあって、2カ月後の後楽園でデビューっていきなり言われて。受け身もまともにとれないまま、足の指も折れたままのデビュー戦でした。なので考える余裕がなかったというか、とにかくやらないとヤバイって感じでしたね。

――プロレス界に入った時点からすでに追い立てられていた?

ジュリア そう(笑)。しかも当時は夜(のキャバクラのバイトを)やりながらでデビューしたらそのバイトもやめなくちゃならないから、貯金もしておかないと。だから練習生のときは朝練習に行って、夕方帰って、ちょっとだけ仮眠して、着替えてアザだらけのまま出勤して朝まで。で、お酒が残ったまま練習行ったり。それを続けてました。デビューまで1カ月切ったら夜のバイトもやめてプロレスに集中しようと、貯金を切り崩しながら生活してた感じで。だからデビュー戦でパートナーだった井上貴子さんに「このレベルでデビューさせちゃうんだ?」って言われて、アワアワした記憶があります(笑)。

――自分的にはデビュー戦はどうでした?

ジュリア 思い出したくもないです。メッチャ先輩に謎に怒られた(笑)。デビュー戦で相手にビンタしたんですよ。そしたらあとで「ビンタなんか教えてない」と。そこで「ん?」って思って萎縮しちゃったのはありますね。ダメダメでデビューして、試合もダメ。知り合いが応援に来たいと言ってくれるけど「来ないで」って、見られたくないから。でもアイスリボンがすごいと思ったのは日替わりで外部コーチの男子レスラーとかほぼ毎日来てくれた。自分のプロレスの基礎はそこでしっかり培われたと思います。

(2へ続く)
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