勝てるかは完全に運？　ワンミリがマンガ化？　締めの言葉を間違う？　東京女子3・18有明コロシアムでのタッグ王座挑戦に向けて伊藤麻希が語る【週刊プロレス】

迫る3月18日、有明コロシアムでおこなわれる東京女子のビッグマッチ「GRAND PRINCESS '23」でマックス・ジ・インペイラー＆ハイディ・ハウイツァの保持するプリンセスタッグ王座に挑戦する山下実優＆伊藤麻希の「121000000」。

　今年頭に開催されたタッグトーナメントを制した2人に勢いは感じられるが、王者組は海外の未知なる強豪。団体にベルトを取り返すことができるか？がポイントになる一戦へ、挑戦者・伊藤に話を聞いてみた。


――タイトルマッチは明後日に迫ってますが、いまの率直な心境は？

伊藤　みんなは先に会場の下見に行ってたみたいなんだけど、伊藤はちょうどアメリカにいたからイメージがまだできてなくて。だから、そういう面でどのくらいデカいかが分からないので緊張してるんだけど…いうてAEWに出たり東京ドームにも立ったから。そういうおっきい会場の心構えとか見せ方も分かってないわけではないから、ぶちかますよ。

――ビッグマッチでタッグのタイトルマッチは珍しいです。

伊藤　いつもシングルの時はめっちゃ緊張するんだよ。自分しか頼れる人がいないから。逆にそれが好きだったりするんだけどね。でも今回はタッグってことで、1人じゃなくて2人で。伊藤は山下が隣にいたら何でもできるなっていう安心感とか信頼感はあるから、あんまり不安とかではないね。

――そのパートナーとはトーナメント優勝後に何かありました？

伊藤　なにか…うん、なにもないんだよね。

――これまでと変わらずと。

伊藤　だね。変わらずビジネスパートナーなんだなっていうのは実感してる。頑張ろうぜみたいな飲み会ももちろんしてないし、道場で顔合わせることはなかったし。伊藤はアメリカ行ったり、山下はイギリス行ったりでそもそも会ってないから。だから、もしかしたら本番、息合わないかもしれない（笑）。ホントに0-100で、できないときは失敗したりで全然できなくて。そう考えると…大事な日なんだけど、負けるかもしれない。大事な日にかぎって私たちは負けてきたから。逆に2月の後楽園（トーナメント決勝戦）がめちゃめちゃ運が良かっただけなのかもしれない。

――ある意味でギャンブル？

伊藤　たしかに！　勝てたら大当たり、ベルトももらえるし。これはギャンブルだな。伊藤はちっちゃい頃からお父さんのギャンブルを見てて、そういうのが好きで。アドレナリンとか脳汁がびっしゃー出るやつとか。だから、このギリギリのかんじも楽しんでいきたいなって思う。

――ただ、王者組とは初遭遇です。

伊藤　もうそこは分かんないよ。いちおう試合は動画で見たりしたけど、相手がなんか必殺技みたいなのを考えてきたら対応できるかは不安かな。でも山下いるから大丈夫か。

――そういった初対戦の相手は海外遠征でけっこう対戦してますよね？

伊藤　まぁそうだね。あ、そうだ。この前のGCWの遠征でデトロイトを経由してアトランティックシティってところに行く予定だったんだけど、デトロイトに着いてから雪で飛行機が飛ばなくなっちゃって。で、次の日もギリギリまで飛ばなくて。結局、試合始まる30分前くらいに到着することができて。試合には勝ったんだけど、そういう忍耐力みたいな？　あきらめない心はめちゃめちゃ培われたから。プロレスも技が一番ではなくて、メンタルも関係すると思うから。いまがメンタル的な部分は最高潮なんじゃないかな。

――以前も海外でカードを盗まれたりしましたね。

伊藤　そうそう。伊藤は逃げない、あきらめないっていうのを心に決めて問題に立ち向かっていったから。走り切る力はついた気がする。

――運のよさもありそうです。

伊藤　たしかに。30分前に着けたのも運が良かったし、ツイッターをハッキングされた時も全部戻ってきたし、クレカも誰にも使われることなく止めることもできたし。全部、なんだかんだ生きて帰ってこれてるし、どうにかなったから。だから伊藤の運はめちゃめちゃいいよ。

――運が良ければ“ギャンブル”に勝てる確率も上がりますしね。

伊藤　そうそう。だから、もう土曜日に関しては運だね、完全に。

――いい方向に転べばベルトを獲得できると。仮にベルトを取ることができたら、後楽園の際にやった締めもやりますか？

伊藤　やりたいけど、時間あるのかな？　しかもあれ間違えてて。2人なら100倍って言ってたけど、正しくは100万倍なんだよ。ミリオンって100万だから。誰からも訂正されなくて、最近になって気付いて…。

――それは聞きながらちょっと思ってました。

伊藤　なんで言ってくれないの？

――ちょうどいい語呂だったのかなと。

伊藤　なんで気遣うの！　あれは間違いだったから、もしやるんだったら100万ってちゃんと言う。なんなら山下も間違いに気付いてなかったから、私たちは頭の方は…。

――リング上の時間がなくても、コメントスペースとかでもできますよ。

伊藤　たしかにね。その時はちゃんと正しく言うから。

――今度はマスコミ陣もちゃんとレスポンスしてくれますよ、きっと。

伊藤　なに、それ。フリ？　どうせみんなやらないでしょ（笑）。別にあきらめないけど。いつか言ってくれることを信じて。

――頑張ってください。ちなみに以前の荒井戦は「NARUTO」に例えてましたけど、今回はなにかマンガに例えられますか？

伊藤　うーん…うまくはないと思うけど「DEATH NOTE」で月とLが協力して新しいキラを倒すシーンがあって。って思ったけど、最終的に月はLを殺すから…そこまでいったらダークすぎるかな。

――2人は頭を使うタイプではないですしね。

伊藤　そうだ、全然違うじゃん！　なんか募集します。それで最終的に集英社とかに売り込みにいこうと思う。

――ワンミリがマンガに？

伊藤　マンガにしてくださいって言って。でもそのためにはベルトを取るだけじゃ全然足りないから、めちゃくちゃ話題を作っていかないといけないから、勝つことだけを目標にしてたら絶対に負けると思うから。運も左右すると思うけど、その先のこともちゃんと視野に入れて闘わないといけないね。まぁ頑張るよ。