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2022-12-29

東京女子1・4後楽園での山下実優戦へ、王者・坂崎ユカが抱く責任感「10周年という節目でヘマこけない」【週刊プロレス】

プリプリ王者・坂崎

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 2016年から始まり、今回で8年連続開催となる東京女子プロレスの毎年恒例のビッグマッチ「イッテンヨン後楽園」まで残り僅か。団体の10周年イヤーとなる2023年の一発目の大会でもある。そのメインで実現するのは旗揚げメンバー同士による頂上決戦。最強の挑戦者・山下実優を相手にプリンセス・オブ・プリンセス王座の防衛戦に挑む王者・坂崎ユカに、いまの思いを聞いてみた。


――山下実優選手とのタイトル戦は2021年6月のサイバーファイトフェス以来になります。

坂崎 その時は初めてのフェスだったし、東京女子が普段と違うお客さんから見てもらえる機会ということもあって、違う部分でプレッシャーがあったり、気負う部分が多かったから自分の中でも目指している部分が越えられなかったという悔いがあって。でも今回は“イッテンヨン後楽園”というホームなので気負いなく、どちらが強いのかを争いたいですね。

――気持ちの部分で違うと。

坂崎 より深く東京女子を知ってくれている人たちの中で試合ができるという部分で前回とは違いますね。だから、より山下実優を深堀りして、さらに先読みして闘えるんじゃないかなと思います。

――山下選手に対する印象というのは旗揚げから10年で変わりました?

坂崎 だいぶ変わっていますし、思春期を越えて丸くなって尖ってきた感じです(笑)。

――どういうことですか(笑)。

坂崎 出会った頃は暴走モードだったんですけど、それが社会に出ることで「こういう見え方してるんだ」とか「あれダメ」「これダメ」と言われている中、いろいろ吸収したものを自分の中に落とし込んでいった結果、今は「私これやりたい!」と尖っている。だから、どんどん成長していって、いいものを自分で選べているんじゃないですかね。

――確かに2022年下半期からEVEのベルトを獲って、今回のプリプリ挑戦があって、さらにアメリカでROH女子王座に挑戦とやりたいことをやっている感じはします。

坂崎 今はハングリーな状態で、いろんなことに自分からチャレンジしようとしているから、ギラついているんだと思います。

――山下選手とは幾度となく対戦してますが、攻略しやすい相手ですか? これだけ長く一緒にいるし、勝手知ったる間柄ではあると思いますが。

坂崎 勝手知ったると思ってリングに上がると、まったく知らない人になっているので。

――え、そうなんですか?

坂崎 はい。たぶん本人もわかってない人格というか奇行というか(笑)。こちらの思いもよらぬことをしてくるタイプなので。

――ある種やりづらいと。

坂崎 やりづらいですね。タイトルマッチとか意気込む場面になればなるほど、予想を越えてくる。

――そういう山下選手を上回ってタイトルを防衛しないといけません。

坂崎 今の自分には確固たる自信とゆるぎない精神がありますね。今までやってきたものが間違いじゃないとわかっているので、そこは自信を持って闘えます。

――坂崎選手にとっても2023年はデビュー10年目という節目の年です。

坂崎 東京女子とともにどんどん成長していったと思っているし、私がヘマこけないというか。

――そういう自信は東京女子プロレスだから持てたというのはありますか?

坂崎 東京女子という環境がよかったから、東京女子をよくしたいと思えるし、環境が悪ければ、たぶん「自分が自分が」だったと思うけど、「自分が」というより団体が面白くなればいいなという思いがあるので。東京女子が良かったから、私だけじゃなくおのずとみんなそうなっていったんじゃないですか?

――団体のベルトを持って、イッテンヨン後楽園ホールで防衛戦をおこなうなんて、10年前は想像できてました?

坂崎 全然想像できてないですよ(笑)。最初の頃なんて「DDT UNIVERSE(現WRESTLE UNIVERSE)」で試合映像が残るってなった時にプレッシャーがやばかったですから。私たち大丈夫?みたいな。そんな状態から今や世界のいろんな国の人たちが私たちの試合を見て、会ったこともない人に名前を呼んでもらって「TJPW」って言ってもらって。すごい世の中になってますね。

――イッテンヨン後楽園は旗揚げメンバー同士のタイトルマッチでもあります。

坂崎 そういう部分で上の層が変わらないって思われていると思うんですけど、そうじゃなくて下の層も育っているというのは2022年の夏、みんな気づいてくれたんじゃないかなと思うので。

――東京プリンセスカップでは渡辺未詩選手や鈴芽選手の活躍もありましたしね。

坂崎 旗揚げ10年目という節目でさらに東京女子の面白さに気づいてくれる人が多くなったらいいな。で、さらに私がベルトを持って先頭に立って東京女子を引っ張っていけたらいいなと思います。

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