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2023-10-08

「勝負の神は細部に宿る」 昨年度大学駅伝三冠の駒大 ナノレベルのテクノロジーをタスキに注入し、出雲路へ

駒澤大学の鈴木芽吹主将(中央)と篠原倖太朗(右)。出雲駅伝ではファイテン社の最先端技術を施されたタスキを選手たちがつなぐ(写真:黒崎雅久)

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今年度の大学駅伝シーズン開幕戦となる第35回出雲駅伝がいよいよ明日、10月9日に行われる。昨年度、大学駅伝三冠の駒澤大学が狙うのはもちろん2年連続の三冠。その秘密兵器が、駅伝の象徴とも言える“タスキ”であることが分かった。

その駒澤大学が、長くコンディショニングでサポートを受けているのが、スポーツネックレスやチタンテープでお馴染みのファイテン株式会社。明日の出雲駅伝では、そのファイテンの最先端技術「ナノメタックスコーティング」を施したタスキを、選手たちがつなぐのだという。

ナノメタックスコーティングとは、各種金属を水溶化したメタックスをベースにナノレベルの微粒子も含有したファイテンの技術「ナノメタックス」に、こちらも同社の技術である光テクノロジーを照射させ、霧状に噴霧コーティングするもので、体をリラックス状態へと導く効果が期待されるという。駒大の寮内にあるボディケアルームや選手の居室の壁はこのナノメタックスコーティングが施されていて、この度、アパレルやシューズ、さらには寝具などへの加工が可能となり、タスキにも施された形だ。


ファイテンのキャラバンカー内に設置されたナノメタックスコーディング用の装置にタスキが収められる。わずか30分ほどでコーティングが完了する(写真:黒崎雅久)

ファイテンの丸いチタンテープやスポーツネックレスを着けてレースを走る駒大の選手の姿はすでにお馴染みの光景だが、常勝、駒大伝統の藤色のタスキもその効果が加わり、選手たちのパフォーマンスを引き出す事になりそうだ。

 今季、駒大は2年連続3冠という大きな目標に挑むにあたり、キャプテンの鈴木芽吹(4年)は「もともと自分たちが4年生になったときに3冠を目指そうと早くから話していました。結果的にそれが2年連続になっただけです。自分が3つの駅伝で全部区間賞を取って貢献したい」と静かに闘志を燃やしている。

 2010年度に三冠を達成した早大は翌年の出雲3位、同じく2016年度に達成した青学大は翌年の出雲で2位と3冠達成後の翌年はともに初戦を落とした。駒大は11月の全日本大学駅伝では最多となる過去15回の優勝と得意としているだけに、この出雲を勝てば一気に2年連続3冠へ勢いがつく。

「まずはひとつひとつです。その積み重ねで目標にたどり着ければと考えています」と藤田敦史監督。

勝負の神は細部に宿るーーー。ナノレベルの最先端技術を味方につけ、駒大の前人未到の戦いがまもなく始まろうとしている。


エースとしての走りが期待される篠原倖太朗(3年)はぬいぐるみをナノメタックスコーテイング。自室にも同じくコーティングが施され「夜中に起きることがなくなりました」と効果を口にした(写真:黒崎雅久)

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