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2023-12-15

【箱根駅伝の一番星】前回6区6位、全日本でも1区5位の大東大・佐竹勇樹が再び6区で大東大記録更新へ

佐竹は4年ぶりに本戦出場を果たした前回、6区6位。今回も6区で準備を進めている(写真/中野英聡)

陸マガの箱根駅伝2024カウントダウン企画「箱根駅伝の一番星」では、出場23校の注目選手を紹介。3000mSCで昨年の関東インカレを制し、日本選手権にも出場を果たしている佐竹勇樹(大東文化大4年)。今季も関東インカレで4位入賞、全日本大学駅伝でも1区5位と、トラックでも駅伝でも結果を残している。2度目の山下りで58分台に挑む。

トラックでも駅伝でもチームに貢献

前回4年ぶりに箱根駅伝に出場した大東大は、総合16位にとどまったが、6区を走った当時3年生の佐竹勇樹が区間6位と好走した。
「区間6位というと、響きはまずまず良いかもしれませんが、目標タイムには届きませんでした。58分台に入れたらいいな、と思っていたのに、59分24秒。後半に伸びませんでしたし、ラスト3㎞は本当にきつかったです」
区間順位はチーム内で最も良かったが、納得のいく結果ではなかったという佐竹。スタミナ不足を痛感し、今季は走り込みに重点を置いてきた。

トラックでは3000mSCの実力者で、3年時には関東インカレ2部で優勝、日本選手権で8分39秒22の自己新をマークして9位、国体で2位に入っている。しかし今季は、6月の全日本大学駅伝選考会(10000m)、10月の箱根駅伝予選会(ハーフマラソン)を見据え、3000mSCは5月の関東インカレのみと割り切った。同大会では目指していた優勝は果たせなかったものの、4位に入賞して大東大の1部残留に貢献。そして迎えた全日本選考会は、1組目で2着に入る堅実な走りで、チームの2位通過への流れをつくった。

全日本で1区5位の快走 再び山下りの6区へ

夏合宿では、過去3年とは比べものにならないくらいトレーニングを積んだ。決して調子は良くなかったという箱根予選会も、1時間03分46秒の自己新でチーム内8番目。「1時間4分を切って、チーム内8~9番目あたりでまとめるのが自分の仕事」という言葉どおりの結果を残した。続く全日本大学駅伝では1区を任され、トップと7秒差の5位。真名子圭監督の想定を超える走りを見せ、チームの18年ぶりのシード権獲得に勢いをつけた。「最低でも28分台、できればもっと上を」と臨んだ12月2日の日体大競技会10000mでは、28分34秒32と自己記録を更新。好調を維持している。

最後の箱根は、前回と同じ6区に絞って準備を進めている。目標にしているのは、大東大の先輩で、2001年の第77回大会で当時の区間記録をつくった金子宣隆(当時3年)の58分21秒だ。「残りの期間で、金子さんの記録に向かって自分がどこまでいけるのか。しっかり調整して、前回よりも後半のタイムを上げたい」と佐竹。23年前、6区の金子と同じように10区で区間新をマークして区間賞を取ったのが、当時4年生の真名子監督だった。その真名子監督の目の前で佐竹が快走を見せれば、9年ぶりのシード権奪還に近づくはずだ。

6区の大東大記録を狙う佐竹。58分台をターゲットに準備を進めている(写真/幡原裕治)
6区の大東大記録を狙う佐竹。58分台をターゲットに準備を進めている(写真/幡原裕治)

PROFILE
さたけ・ゆうき◎2002年1月7日、滋賀県生まれ。髙島中→比叡山高(滋賀)。前回の箱根駅伝は6区6位。今季は全日本1区5位、予選会チーム8番手の83位。トラックでは3000mSCで8分39秒22を持ち、昨年関東インカレを制覇。今季の関東インカレは4位。自己ベストは5000m13分59秒46(大3)、10000m28分34秒32、ハーフ1時間03分46秒(共に大4)。

文/石井安里 写真/中野英聡、幡原裕治

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