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2018-02-10

誤嚥性肺炎で死なないために気をつける

風邪やインフルエンザが流行しています。
咳が長く続いている場合、風邪の症状が重い場合、肺炎かもしれません。

肺炎は、日本人の死因の第3位です(1位はガン、2位は心臓病)。
肺炎のうち、高齢者に圧倒的に多いのが、『誤嚥性肺炎』です。
肺炎で亡くなる高齢者のうち、実に7〜8割が誤嚥性肺炎であると推定されています。

よく、食べ物を誤嚥して誤嚥性肺炎になると思われていますが、実は違います。
原因は、口の中の細菌。
口の中の細菌が誤嚥で肺に入り、肺の免疫力が低下していると、肺炎を発症します。

ですから、食べ物が肺に入っただけでは、誤嚥性肺炎は起こりません。
また、口の中の細菌が肺に入ったからといって、必ず誤嚥性肺炎を発症するわけではないのです。

誤嚥性肺炎の治療は、下記の通り。
肺炎の起因菌に対する抗生物質の投与。
治療効果を上げるための栄養療法(点滴)。
口の中の細菌が増えないようにするための口腔ケア。
安全に口から食べる機能の維持と改善。
肺炎治療後の日常生活動作の低下を予防するリハビリ。

予防するためには、
唾液を出す唾液腺マッサージや口ストレッチ
1日に2度3度と歯を磨く。
飲み込み力を強くするごっくん体操。
(唾液を5、6回連続で飲み込む)
口の機能を高めるぱたか体操。
(ぱ、た、かをそれぞれ5回ずつ、はっきり発音)
葉酸をとって、咳反射・嚥下反射の低下を招く脳梗塞を防ぐ。
といったところ。
テレビをみながらの食事や、食後すぐに横になるなど、誤嚥をしやすい日常生活でのNG習慣もやめたいところです。

テレビをみながらの食事や、食後すぐに横になるなど、誤嚥をしやすい日常生活でのNG習慣もやめたいところです。
いずれにしても、肺炎は免疫力が下がるとかかりやすくなる感染症ですから、大切なのは、細菌が入ってくるのを防ぐ身体づくりと、入ってきた細菌に負けない元気な身体(免疫力)です。
別の病気にかかっている、高齢であるなど、体力や免疫力が低下している人は十分に注意しましょう。

以上の話は、愛知医科大学病院の前田圭介医師、池袋大谷クリニックの大谷義夫院長、日本大学歯学部の植田耕一郎先生にうかがいました。

健康生活マガジン『健康一番けんいち』10号では、誤嚥性肺炎、摂食嚥下障害を取り上げました。詳細は誌面に紹介しています。

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