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2018-01-17

腸内細菌のクロストリジウム菌とTレグ細胞(制御性T細胞)

あなたの腸は健康ですか?
ここ数年、腸内細菌の研究が一気に進んでいます。
注目されているのは、リンパ節で生まれ、腸で育つ免疫細胞との関係です。
なかでも、免疫細胞のT細胞、制御性T細胞(Treg細胞)は、がんやアレルギー性疾患の治療として研究が進められています。

注目されている制御性T細胞(Tレグ細胞)は、1995年に、坂口志文博士が発見した、炎症を抑制する免疫細胞です。
アレルギー性疾患は、免疫細胞が過剰に活性化し、自身を組織しているさまざまな細胞を攻撃する病気です。
免疫細胞の暴走ともいえる、過剰な活性化を抑制するには、制御性T細胞の働きが大切です。

制御性T細胞の研究で有名なのは、本田賢也博士のグループが発見した、17種類のクロストリジウム菌を混合した「クロストリジウムカクテル」です。
腸には1000種類、100兆個の腸内細菌が常在しています。
そのなかのクロストリジウム菌のうちの17種類を混合し、マウスに与えると、制御性T細胞が増え、人工的に起こした炎症が抑制され、腸炎や下痢が症状が抑えられたという内容です。

これはとても画期的な研究です。
ざっくり言えば、腸内細菌が腸内に定住する前の、生まれて間もない頃にこのカクテルを投与し、食べ物や生活スタイルで、制御性T細胞を増やせておけば、アトピー性皮膚炎や花粉症などと、アレルギー性疾患ならない可能性があるということです。
これからの研究が楽しみです。

上記の内容は、京都府立医科大学の内藤裕二先生にうかがいました。
上記の免疫系と腸の研究をはじめ、腸内フローラなど、詳細は、『健康一番 けんいち』2号の内藤先生のページ「腸活研究最前線」をご覧ください。

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#腸内フローラ

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