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2024-05-18

【マリーゴールド旗揚げ記念対談vol5】ジュリアvs桜井麻衣~後編~貴婦人の悔し涙、そして「ジュリアと闘いたい」【週刊プロレス】

旗揚げ記念対談第5弾のゲストは桜井麻衣

5・20後楽園で旗揚げする話題の女子プロレス新団体「マリーゴールド」のエース、ジュリアがホスト役となり、所属選手とトークバトルをおこなう特別企画。第5弾のゲスト“超貴婦人”桜井麻衣の後編。スターダム退団、そしてマリーゴールド移籍という道を選んだ桜井に浴びせられた様々な声に思わず流れた悔し涙。変わろうとする桜井の背中を押すジュリアは、ときにロッシー小川代表とも「闘う」必要があると進言。さらに桜井がマリーゴールドでやりたいこととは…。さまざまな話題が飛び出したジュリア×桜井トークバトル後編をお届けします!
ジュリアはレモンサワー、桜井はウーロン茶で乾杯
――スターダム退団、マリーゴールド合流に関して2人で話し合ったりしたんですか? それともそれぞれで考えたんですか?

ジュリア「どうする?みたいな相談はなかったね、ウチらは」

桜井「なかったですね」

ジュリア「あるとき、今後のことで話したいことがあるって桜井に言って。私は小川さんのほうに行こうと思ってるって伝えたら、桜井も『ジュリアさん、私も(新団体に)行くことにしました!』ってもう決めてて」

桜井「どうします?みたいな話はしませんでしたね」

ジュリア「みんな自分の人生だから。相談されても『自分の判断を信じるしかないよ』としか言えないね」

桜井「でも当時、ジュリアがアメリカに行くみたいな話がめっちゃ出てたじゃないですか」

――ありましたね!

桜井「あの時、え、そうなの!?って私は思って。一緒にいられる時間っていつかは終わるじゃないですか。ついにその時がきたのかなって」

ジュリア「いや、私はおばあちゃんになってもいっちょにいれると…」

――いっちょに…!

ジュリア「すいません、わざとじゃないです(苦笑)。コホン、一緒にいれると思ってるから」

桜井「いっちょ、かわいい(笑)」

ジュリア「うるせーなぁ(笑)。●すぞ…!」

桜井「ふふふ。アメリカに行くんだって聞いて、ちょっと悲しかったんですけど、マリーゴールドに行くってことを聞いて、もう少し一緒にやれるんだって知ってすごくうれしかったんです。ただ、その反面思うことがあって」
桜井がまだコズミックエンジェルズにいた頃に実現した最初のシングル
――なんでしょうか?

桜井「わたくし、1年前ぐらいから貴婦人っていう本当の自分をカミングアウトしておりまして」

ジュリア「カミングアウト(笑)」

桜井「ずっと庶民のふりをしてたんですけど、カミングアウトして。なぜカミングアウトしたかと言うと、私のなかで“ジュリアの弟子感”を消したかったんです」

――ジュリアの弟子感?

桜井「桜井はジュリアの弟子っていうお客さんのイメージを消したくて。それで貴婦人というものを表に出して、ずっとやってきて、それがようやく浸透し始めた。それに比例してジュリアの弟子感も薄れてきたかなと思ってたんですけど、スターダムを辞めてマリーゴールドに行くと決めた時、『結局、桜井はジュリアについて行くんだな』『ジュリアがいないと何もできない』みたいな意見がすごく多くて。まだ自分はそういうふうに見られてるんだなっていう悔しさが…(涙)。自分がやってきたことがまだまだ浸透していないっていうのがすごい悔しくて…(涙)」

ジュリア「……」

桜井「だからマリーゴールドでは一緒に組むというより、弟子とみられるのはもうイヤなので。闘っていきたいなって思ってます」

――悔し涙を流すぐらいの思い、かなえたいですよね?

桜井「かなえたいですね」

ジュリア「私もやりたい。でも、桜井はそういうの言われやすいよね」

桜井「アンチが多いので」

――アンチが多い…!(笑)

ジュリア「アンチなのかなんなのか。ああだこうだ言う人は吐いて捨てるほどいるけどさ、桜井はとっくに自立してるから。名前も顔も出さずに人をけなしたり、不快な事を平気で書くヤツが出て来るのは仕方ないよ。それが令和って時代だから。顔と名前出してる私たちにできるのは、頑張り抜く事だけよ。桜井はさ、今まさに必死で頑張ってる最中じゃん。ホント強いなって思うよ」

――芯がありますよね。

ジュリア「ああ、自分を貫いてる」
昨年のシンデレラトーナメントで実現した2度目のシングル
――ただ、ジュリアの弟子みたいな見方を変えるために行動に出たいところですよね!

桜井「闘いたい、ジュリアと」

――過去におふたりのシングルは…?

ジュリア「2回かな」

――桜井さんがコズエンにいた2021年9・4高田馬場と…。

桜井「シンデレラトーナメントです(2023年3・26横浜)」

ジュリア「私、負けてるから。オーバー・ザ・トップロープで。いままでは同じユニットだったし、師匠と弟子?みたいな関係だったかもしれないけど、もう違う。マリーゴールドでは、1人のレスラーとして桜井と闘いたいって私も思う」

――ジュリア対桜井、見たいですね!

桜井「ジュリアさんと闘いたいっていうのは早めに公言しておきたいです。小川さんがちゃんとカードを組んでくれるように。時間がなくて(実現)できなかったとかなったらイヤなので旗揚げ前から公言して、記事を読んでくれることを期待して」

ジュリア「私も桜井みたいに戦いたいって言ってくれる人が一人でもいる以上、がんばらなきゃ、崩れたら絶対ダメだって思えた。かっこ悪い背中は見せられないなって。私もすごく(桜井とのシングルを)やりたいから。会場だってどこでも構わない。絶対やりたい」

――ジュリア戦以外だと、やりたいこと、闘いたい相手などありますか?

桜井「外部なんですけど、一緒に組んでみたい選手がいて。尾崎魔弓さん」

――意外な名前…! 叶う叶わないは別として、なぜ尾崎さんと?

桜井「正危軍がすごい好きだったのと、桜井麻衣の麻を魔にして、黒いコスチューム着て」

ジュリア「私、組んだことあるよ」

――アイスリボン時代(2019年2・17大阪)でしたよね?

ジュリア「そうそう。当時欠場中だったんだけど、私も(尾崎魔弓を)経験したかったから1試合だけ限定復帰して」

桜井「私はヒールが好きなんです、もともと。好きだから一度でいいから体験してみたい」

ジュリア「桜井、根っこはヒール寄りだよね?」

桜井「そうですか?」

ジュリア「うん。媚びないし」

桜井「媚びないですね。媚びる女子キライなので」

ジュリア「これだけ性格がハッキリしてる子って珍しいよ。そこまで考えてるんだって感心することも多いし。ただ、それは良くも悪くもで、そのせいで桜井自身、損することも実際にある。けど、それも含めて桜井麻衣という人間のおもしろさ。それをもっと伝えていけるといいなって。人間としての根っこっていうのかな。深い部分も含めて、もっといろんな人に桜井麻衣を知ってほしい」

――貴婦人だけじゃなく、いろんな顔を見せていってもいいかもしれませんね!

ジュリア「貴婦人はね、お嬢っぽい時もあれば、スイッチが入ると闘う顔にもなる。スルメ女なんですよ、ホントに」

――噛めば噛むほど味が出てくる!

ジュリア「そうそう。それがまだあまり伝わり切ってない。けど、これからだね」

桜井「私、スターダムの時は選手が多かったぶん、遠慮してた部分もあって。例えば、この技使いたいけど、かぶってるしなとか。技以外でも遠慮しちゃってたところがあったので」

ジュリア「世間とは闘うくせに遠慮がちだよね。いいんだよ、そんなの!やっちまえよ!って私は言うけど、立場とかキャリアだったり団体所属の長さだったりいろいろあるからね」

桜井「もっと自分の色を出していきたいです。ホントはこうなりたい! こういうことをしていきたい!みたいなことを強く出していけば、自分が出るのかなって」

――もっとワガママになってもいいと。

桜井「はい。あとは誰かに言われたわけじゃないのに、やらずにあきらめてたこともあるので。でも、絶対できないとは限らないじゃないですか。技にしてもなんにしても一回トライしてから決めようって。もしできたら、自分の知らない自分を発見できると思うし。いろいろ挑戦していこうかなと思ってます」

ジュリア「やりたい事があるなら思った通りにやればいい。成功するのも失敗するのも、ここからは自分でどうするかだから」
マリーゴールドのロゴマークを持つ超貴婦人
――蛇足なんですが、僕、取材に来たものの今日は誰になんの話を聞いて原稿を書こうかな?って決めかねてる時があって。そういう時、各団体に一人か二人、相談できる選手がいるんです。マリーゴールドだったらジュリアさん。ただ、もがき、考え、新しい自分を発見しようとしている桜井さんがどんなネタを提供してくれるかおもしろそうなので、今度相談しにいきますね!

ジュリア「ジュリ番はね、『先輩、なんかないっすか?』ってホントに来るからね(苦笑)。その時は簡単だよ。『はぁ!?』って言ってやればいいから」

桜井「(笑)。でも、そこで何か応えられたらいいですよね」

ジュリア「何もないところから何かを生み出すってプロレスだよね」

桜井「ゼロから何かを生み出すってことですもんね。…前までだったら人数も多いし、先輩も多いから自分が考えなくてもいいやみたいなのがどこかにあったんですけど、マリーゴールドっていう人数の少ない団体はやっぱり一人ひとりが自分の意見をちゃんと持ってなきゃいけないと思うので。前よりすごく考える時間が増えた気がします」

ジュリア「…いいじゃん!」

桜井「ただ、これからの自分をいろいろ考えて小川さんに相談したことがあったんですけど…(以下リアルな悩み相談なので掲載自粛)。っていうことがあって」

ジュリア「小川さんとも闘っていくんだよ! 私も散々ケンカしてきたから。いろいろどぎついこと言われて、ホントに心折れそうになったこともあるよ(笑)。でも小川さんが言う事がすべて正解じゃないからね」

桜井「ホントですか?」

ジュリア「小川さんの言う事と真反対の事をやった事なんて何度もあるよ。結果面白ければ納得してくれるから。だから本当に自分の目指すものがあるならやっちゃえばいいんだよ!」

――この世界やったモン勝ちですよ!

桜井「…私、焚きつけられてませんよね?」

――焚きつけてます!(笑)

桜井「(苦笑)」

ジュリア「リスクも当然あるから。行動に移すかどうかは桜井次第だからね」

桜井「そうですよね…!」

ジュリア「悩むことはたくさんあるだろうし、悩む時間ってすごく大事だと思う。だけど悩み過ぎて行動に移せないぐらいだったら、やっちまえ!って私は思う。プロレスラーは勢いで発車してしまう根性も大事。まわりがなんて言おうと。フニャフニャと中途半端な状態だったらやるなって思うけど、覚悟をもって腹をくくってんなら、やればいい」

――闘う女、桜井麻衣ならできますよ!

桜井「はい、いろんなものと闘っていきます! なんか今日は取材って感じじゃなくて、いつも通りのジュリアとのゴハンって感じで楽しかったです」

ジュリア「うん(笑)。めっちゃ普段の感じ」

桜井「普段通りの会話を庶民の皆様に特別にお届けしますので、心して読むがいいわ」

――急に貴婦人様…!

ジュリア「あはは! でもあと何日かで旗揚げ戦だからね、桜井、がんばろうな」

桜井「はい、がんばりましょう!」

ジュリア「最後に野崎渚にひとこと」

桜井「庶民レスラー野崎渚、シン・超貴婦人となった私があなたを征伐して差し上げますわ。覚悟してなさい! それじゃ、ごめんあそばせ」
旗揚げ戦のポスター
マリーゴールド旗揚げ戦
「Marigold Fields Forever」
★5月20日(月)東京・後楽園ホール(18:30)
▼マリーゴールド最強タッグ伝説◎ジュリア&林下詩美vsSareee&ボジラ
▼アクトレス・ニュータイム◎翔月なつみ&松井珠紗vs天麗皇希&後藤智香
▼World beauty showdown~世界美女決戦~◎桜井麻衣&ゼイダ・スティールvs野崎渚&マイラ・グレース
▼The Power Contest◎MIRAIvsCHIAKI
▼A対Iイデオロギー対決◎青野未来vs石川奈青
▼starting over~パッション注入2024◎高橋奈七永vsビクトリア弓月
※大会はレッスルユニバースでも放送
https://www.wrestle-universe.com/ja/lives/wzTsbvrPsfRe8vHzLQUDpS

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週刊プロレスNo.2301 (2024年5月29日号/5月15日発売) | 週刊プロレス powered by BASE

今週号の表紙は「ALL TOGETHER」日本武道館大会のメインで勝利した清宮海斗を中心とした出場選手の集合写真です。日本プロレスリング連盟発足記念&能登半島復興支援チャリティーとしておこなわれた大会は、6団体が集結してふだんは見られないカードが実現。巻頭から詳報します。全日本は春の祭典「チャンピオン・カーニバル」優勝戦を男子プロレス初進出となる横浜BUNTAIで開催。宮原健斗が“ゼンニチ超新時代”の一人、斉藤ジュンを破り5年ぶり2度目の優勝。そのほか世界ジュニア戦など注目カードをリポート。新日本は「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」が開幕。優勝候補の高橋ヒロムとエルデスペラードが揃って黒星発進となる波乱の幕開け。そのほか公式リーグ戦を詳報。新日本関連では巻末言で木谷高明オーナーに新日本がスターダムを子会社化する理由を直撃。いよいよ旗揚げ目前となったマリーゴールド。今週は選手が士気を高めるためにおこなった合宿リポート、元アクトレス勢紹介など始動直前のマリーゴールドに迫ります。また木村花さんメモリアル大会に参戦するジュリアにその思いも聞いています。企画ものとしてはNOAHで結成された清宮海斗&拳王中心の新ユニットクローズアップも。そのほかスターダム後楽園、DDT横浜、ドラゲー後楽園、東女後楽園など掲載。

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