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2019-09-17

【東京2020海外スター候補図鑑Vol.5】日本と縁深いラグビー“オールブラックス”の象徴

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オリンピックを彩る海外のスター選手たち。これまでの大会同様、2020年東京オリンピック・パラリンピックでわれわれを魅了してくれるのは誰なのか? そんなスターになるえる候補選手を競技の枠を超えて紹介していくこの企画、第5回目は9月20日から日本で開催されるラグビーワールドカップに、“オールブラックス”ニュージーランド代表として出場するソニー・ビル・ウィリアムズを紹介する。ラグビーは15人制で行われるが、ウィリアムズはオリンピック種目の7人制ラグビー代表としての出場の可能性も高いので、その視点から注目してほしい。

※写真上=来年の東京五輪出場の可能性もあるウィリアムズ。ラグビーワールドカップでまずは注目してみよう
Sonny Bill Williams◎1985年8月3日、ニュージーランド生まれ。身長194㎝、108㎏。ポジションはセンター。当初は13人制のラグビーリーグでプレーしていたが、2008年に15人制のラグビーユニオンに転向し、2011年、2015年のオールブラックスのワールドカップ連覇に貢献。2016年のリオデジャネイロ五輪では7人制ラグビーの代表として日本戦に出場した。
写真/Getty Images

 2019年9月20日、日本でラグビーワールドカップ(W杯)が開幕するが、大会3連覇を狙う“オールブラックス”ニュージーランドの大スターがソニー・ビル・ウィリアムズだ。

「ソニー・ビル」と呼ばれる彼の人生は、とにかくカラフルだ。

 当初プレーしていた13人制から15人制へ転向すると、2年後の2010年には誰もが憧れるオールブラックスのメンバーに選出される。強靭な肉体を持ちながら、柔らかなパスつなぎを披露するなど、ソニー・ビル本人がラグビーの魅力を体現することができる稀有なプレーヤーだった。

 そして2011年、地元ニュージーランドで開催されたW杯で優勝を経験する。翌年には日本のトップリーグ、パナソニック・ワイルドナイツでもプレーするなど、日本との関係も深い。

 また、「体幹を鍛えるため」として2009年5月にはプロボクサーとしてデビュー。2015年までに7戦7勝を記録しているが、2011年にクライストチャーチが大地震で被災した時には、チャリティマッチを戦っている。ソニー・ビルはボクシングでの経験を、次のように総括している。

「ボクシングでの経験は、スポーツマンとしての自分を成長させてくれただけでなく、ラグビー選手として自信を深めさせてくれた」

 ソニー・ビルは30代に突入してからも、オールブラックスでの激しいポジション争いを勝ち抜き、W杯の2015年イングランド大会でも優勝。決勝戦終了後、興奮してピッチに飛び降りた少年に優勝メダルをプレゼントしたのも話題になった。

 翌2016年には7人制代表としてリオデジャネイロ五輪に参加。初戦の日本戦に出場したが負傷のため、途中退場。しかも日本に足元をすくわれ、苦い経験となった。

 それでも、マルチな能力を発揮するソニー・ビルだけに、彼が来年の東京五輪で「金メダル」を目指して参加することもあり得る。

 2019年のラグビーW杯、2020年の東京五輪と、ソニー・ビルにとって日本は特別な場所になる可能性が十分にあるだろう。

文/生島 淳

●東京五輪・男子7人制ラグビー競技情報
2020年7月27日(月)~7月29日(水)
会場/東京スタジアム

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