団体初のビッグマッチ7・13両国国技館に向け、勢いを増すロッシー小川新団体「マリーゴールド」。当サイトでは、5・20旗揚げ戦に向けてスターダム出身を中心にした6人と団体のエース、ジュリアがトークバトルをおこなったが、両国カウントダウンとして元アクトレスガールズ編がスタート! その第3弾ゲストは天麗皇希(あまれい・こうき)。あのジュリアが脱帽するビジュアルに、170cmの長身、小川代表が「スター」と太鼓判を押すオーラ……数え上げたらきりがないほどの魅力を誇る皇希だが、プロレスラーとしては5・20後楽園でデビューしたばかり。その逸材ぶりから“推される対象”でもあるだけに、嫉妬ややっかみもおそらくあるハズ。それでも「大変なのけっこう好きなんです」と言ってのける超新星にジュリアがズバズバ迫ったトークバトル天麗皇希、前編をお届けします!
――ジュリアvs元アクトレス・トークバトル第3弾は天麗皇希選手です!
皇希「よろしくお願いします!」
ジュリア「うす!」
――旗揚げ会見から2カ月ほど経ちますが、ジュリアさんと皇希選手の絡みってあまり記憶にないような…?
ジュリア「ほとんど喋ったことないからね!」
――皇希さんは6月中旬まで舞台がありましたからね。
皇希「はい。ジュリアさんだけじゃなく、皆さんとあまりお話はできてないですね」
――そういうなかで皇希選手は旗揚げ戦、5・26新木場昼夜、6・11後楽園、6・15京都に6・16名古屋と6試合に出場しました。どんな印象を受けました?
ジュリア「まずとにかく見た目がめっちゃいいなと思った。映(ば)えるし、まぶしい」
――ビジュが強いと!
ジュリア「うん。身長も高いし、うらやましいくらいですね」
皇希「嬉しいです(照)」
――ジュリアさんとまた違ったビジュアルの強さですよね。
ジュリア「私は塗ったくってるから(笑)。それはリングの中のプロレスラー・ジュリアを創ってる部分が大きいけど、皇希は何もしなくてもプロレスラーだね。化粧もそんな派手じゃなくても綺麗だし、ビジュの強さがにじみ出てる」
――背も高いですし。
ジュリア「顔小さいよね。13頭身ぐらいあるんじゃないの?」
皇希「いやいや(苦笑)」
――朝起きて、鏡見て、私イケてるなぁとか実感するんですか?
皇希「ないですよ!(苦笑) 一個もないです」
――でも、そういうふうに言われたり、書かれたりするじゃないですか。
皇希「う~ん、いまだにあんまり信じてなくて。昔からデカいとか強そうとか、そんなのばっかり言われてたので。一般的な女性的にはデカいとか強そうってあんまりいい言葉じゃないと思ってて。自分は身長高くてよかったと思ってるんですけど、やっぱどこか(一般的には)受け入れられないだろうなっていう。このプロレスの世界にきてから、皇希!皇希!みたいになってるのが、ホントに?ってずっとなってます」
――プロレス界だとビジュ強、長身、強そうってプラス要素でしかないですからね。
ジュリア「ホントに。うらやましいよ」
――ジュリアさん、身長は…?
ジュリア「162センチ、普通です(笑)」
皇希「でもリングに上がると大きく見える」
ジュリア「集合撮影の時とか、隣に自分より背が高い人がいたら、一生懸命つま先立ちしてる」
皇希「知ってます(笑)、小さい声で『背伸びしとこ』って」
ジュリア「ヤバい、皇希の隣でもしてた(笑)」
――そんな涙ぐましい努力を…。
ジュリア「いろいろ努力してるんだよ!(笑)。まあそんな事はどうでもいいよ。皇希には聞きたいこといっぱいある。まずプロレスへの入り口はなんだったの?」

皇希「入り口は前の団体で、プロレスと演劇を組み合わせたお芝居をやる企画があって。もともとアクションやりたかったんで、おもしろそうだなと思って見学に行って、そのままアクトレスに所属してみたいな。そのままずっとやってはいたんですけど、マリーゴールドに入るっていうのは想像してませんでした、自分でも。ずっとプロレスラーには絶対ならないですって言ってきたので」
ジュリア「絶対!?」
皇希「はい。スターダムとかいろんなとこから話くるでしょ?とか、メッチャお客さんから言われましたけど、もし声かけられたとしても絶対に行かないよって」
ジュリア「絶対にっていうのはなんでなの?」
皇希「女優がプロレスを使って演技をするっていうことに重きを置いてたので、その当時は」
――主語はあくまで「女優」。「プロレスラー」ではなくて。
皇希「はい。プロレスラーになっちゃうと、兼業とは話が違っちゃうだろうなって。 私は女優であるという部分で、私はプロレスラーには絶対ならないって言ってたんです」
ジュリア「何がキッカケでその考えが変わったの?」
皇希「前の団体で大きいところ、大田区総合体育館でやらせてもらうことがあって」
――全日本プロレスの時ですか?
皇希「そうですそうです。全日本さんの時提供(試合)でやらせてもらうことがあって。広い会場すごい!ってシンプルに思って。男子なんですけど、試合を見させてもらって、広い会場にたくさんのお客さんが集まって、(リングに視線が)集中してる。すごいな、かっこいいな、私もやってみたいなって思っちゃって。ずっと新木場、後楽園、大阪の3カ所でやってきて、大きいところでやりたいなっていうのは思っていて。もともとプロレス全然知らなくて。プロレスのルールも技も、相手の技を受けなきゃいけないっていうふんわりしたイメージしかなくて。(アクトレスを)やるようになってから、映像とか見るようになって。演劇とは違った感情の揺さぶられ方があったというか」
ジュリア「リアル(な感情)だからね、プロレスは」
皇希「素の人間のぶつかり合うというか、根っこの部分のぶつかり合いというか」
ジュリア「それこそがプロレスの面白さの本質だもんな」
皇希「もちろん演劇大好きで、演劇にも感情を揺さぶられる部分はあるんですけど、ベクトルが違うというか。私は、もともと消極的なタイプなんです」
ジュリア「消極的!? 全然そうは見えない(笑)」
皇希「じつはそうなんです(苦笑)。お芝居やプロレスというものに触れてから変わった部分はありますけど、根っこがやっぱりネガティブなんです」
ジュリア「こないだゴチカ(後藤智香)と対談した時の記事に、風香さんが引用リツイートで智香は勝手に前に出ちゃうけど、皇希は『真ん中いって!』『前向いて!』って言わないと、後ろに行っちゃうって書いてたね」
皇希「風香さんには何回も言われました、『皇希ちゃんはそういうのじゃないから!』って(笑)」
――何も言われなかったら自然と…。
皇希「端っことか後ろにいっちゃうタイプなので。そこがコンプレックスっていうのはオーバーなのかもしれないけど、そういうふうに自分の殻を破らなきゃいけない、変わらなきゃいけないって。それは女優としてもプロレスラーとしてやっていくにしても変わんなきゃいけない部分だなっていうのはずっと思ってて。マリーゴールドに行くっていう話が出て、じゃあここだ!と思って一歩踏み出したっていう感じですかね」
ジュリア「そうだね、さっき皇希も言ってたけど、プロレスは人間の根っこの部分のぶつかり合いを見せられるのが演劇と違う部分だから。根っこネガティブなままだと厳しいよな。(マリーゴールドに入る前に)プロレスはちゃんと見たことあったの?」
皇希「あります」
ジュリア「全日本さんとか?」
皇希「全日本もですし、スターダム、それこそジュリアさんとか」
ジュリア「結構見てるね」
皇希「スターダムは(知人に)連れられてではあったんですけど、何回か見にいきました。代々木第二とか横浜武道館とか」
ジュリア「何か感じるものがあったってことだよね?」
皇希「そうですね」
ジュリア「でも面白いね。プロレスラーには絶対ならないって言ってた子が、今は金の卵なんだから。始めるキッカケはなんでもいいと思う。実際プロレスラーとしてデビューして、何か感じた?」

皇希「どの試合も緊張し過ぎて、あんまり記憶になくて。もちろん映像で見返したりしてるんですけど、まだ実感がわいてない部分もあって。舞台があったから、プロレスと舞台を並行してたのもあって」
ジュリア「めちゃくちゃ忙しそうだよね」
皇希「たまたまなんですけど。でも全然違いましたね。元アクトレス勢とも試合させてもらいましたけど、目が全然違って」
ジュリア「アクトレス時代とプロレスでは違った?」
皇希「前にやってた時と、マリーゴールドで試合した時の雰囲気というか。同じ対戦相手でも確実に違ったなって。そこで緊張したというか」
――緊張されてたんですね、堂々としてるように見えたのに。
皇希「女優なので(ドヤ顔)」
ジュリア「(笑)。女優さんは人前に出る事に慣れてるから、そこはやっぱ強みだよね。入場してきた瞬間、パッと見てものすごい華あるなーって」
――ロッシー小川代表も「皇希はアクトレス史上最高の逸材」「スター候補」と公言しています。
ジュリア「(試合会場では)ロッシーとも隣同士だったから、皇希の入場見ながら話してたけど、すんごい期待値高いよね。ただその分、みんなの期待も嫉妬も全部受け止めなきゃいけない立場。プレッシャーとか、その辺は大丈夫?」
皇希「たまに思うんですけど、私、そういうの鈍感なんです。あからさまに出されるとそれは感じますけど、嫉妬とかそういうのあんまり感じないし、そこ気にしててもしゃあないかなって思っちゃう」
――強いですね!
皇希「気にはしますよ。気にはするけど、前まで仲良かったのに嫉妬の対象になって付き合いがなくなっちゃうとか、そういうほうがツラいです」
ジュリア「そういうのもあったってこと?」
皇希「多少なりはあった気がします(苦笑)」
――そういう対象ですもんね。
皇希「昔は、例えば集客とかもめちゃめちゃ気にしてたんです。演劇なんて集客大事、数の世界で。お客さん呼べる呼べない、グッズが売れる売れないでいろいろ変わってくるし。昔はすっごい気にしてて、病んだこともあるんですけど、でも気にしたところでしょうがないというか、どうにもならないこともあるし。押されてる側だから、そういうふうに思うのかもしれないけど。そうじゃなかったとしても、なんか、大丈夫です(笑)」
――マリーゴールドでも感じますか、周囲からの嫉妬。
皇希「でも、そもそもまだそんなに会ってもないので」
ジュリア「これからじゃない? 女の社会で何もないって事はなかなかないしね。皇希はすごい期待されて、この子きっとスターになるんだろうなって感じあるじゃないですか。周りやファンに持ち上げられてしまって、それにプレッシャーを感じて、潰れていっちゃう子もいる。いけー!って放り出されたは良いけど、本人は何の準備もできてなくて。でもね、負けないでほしい。私みたいに(ドヤ顔)」
――先輩(ジュリア)みたいにいけるのはレアケースです!
ジュリア「そうそう。潰れちゃう子も実際に見てきたから。だから、もしそうなりそうな時は言ってね」
皇希「はい!」

――優しいじゃないですか!
ジュリア「うるせー(苦笑)。スターになれる素材は貴重なんだよ。そして、そういう奴見て意地悪な気持ちになったりするのも人間のリアルな感情だから。隠す必要はない。何もないフリをする必要はない。でも私は、皇希の苦労を分かってやれると思うよ。ホントに困ったら言ってねって思う」
――僕らも未来のスターに潰れられたら困りますからね!
ジュリア「選ばれし者の恍惚と不安、ふたつ我にあり!あってる?」
――第二次UWF旗揚げ時の前田日明さんの名言ですね、あってます(笑)。でも、舞台があったりして、プロレスに費やす時間が少なくなっちゃってるのも皇希さん的に不幸だなという気がして。練習にもミーティングにも来ないくせに押されやがって…!みたいなやっかみの対象になってしまうというか。
皇希「もっと練習できてたらとか、もっとこれに参加できてたらなとか思うところはあります。でも、大変なのけっこう好きなんですよ(笑)」
ジュリア「へー!大物だな」
皇希「ずっと同じことしてると、山のふもとをグルグルしてる感じになっちゃって。もちろん少しずつ上がってはいるのかもしれないけど、急斜面登らせてもらったほうが達成感あるなって思ったり。逆にこれは試練なのかなって」
ジュリア「神様は乗り越えられる試練しか与えない!」
――今日、名言っぽいこと言いがちですね(笑)。
ジュリア「うるさいなぁ!ジュリ番はうるさいんだよ…。でも本当の話、ちょっと浮いてるぐらいがいいと思うよ。」
――そのほうが際立ちますしね。
ジュリア「それが人気商売で上に抜ける人の特徴だから。そのポジションを自分だけのものにしていってほしい。周りに気に入ってもらうためにヘコヘコしたりするんじゃなくて。変になれ合わずに」
皇希「ちょっとは仲良くなりたいです(笑)」
ジュリア「もう、仲良くらなくていい!」
※後編に続く。

「MARIGOLD Summer Destiny2024」
★7月13日(土)東京・両国国技館(14:30)
▼ジュリアvsSareee
▼林下詩美vsイヨ・スカイ
▼初代スーパーフライ王者決定トーナメント決勝戦◎翔月なみつvs松井珠紗
〔チケット〕
https://www.ticketpay.jp/booking/?event_id=50876