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2025-01-31

東京女子2・8後楽園でのタッグトーナメント決勝戦へ、ハイパーミサヲが示す「ワガママ」【週刊プロレス】

ミサヲ(左)と中島の享楽共鳴

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東京女子1・18品川から開幕し、2・8後楽園で決勝戦がおこなわれる「第5回“ふたりはプリンセス”Max Heartトーナメント」。先日の1・25新宿での準決勝の結果を踏まえて、決勝は▼中島翔子&ハイパーミサヲvsマックス・ジ・インペイラー&原宿ぽむになることが決定済みであり、今回はミサヲに決勝に向けての意気込みなどもろもろを聞いてみた。

ちなみに享楽共鳴は過去5回すべてにエントリー。これは団体内では唯一だが、優勝もしたことはない。過去4年分の結果(どこまで勝ち進んだか)は以下の通り。


★'21年3月6日=東京・練馬coconeriホール
▼トーナメント準決勝(時間無制限1本勝負)
○山下実優&伊藤麻希(15分2秒、片エビ固め)中島翔子&ハイパーミサヲ●
※アティテュード・アジャストメント

★'22年1月20日=東京・新宿FACE
▼トーナメント2回戦(時間無制限1本勝負)
○辰巳リカ&渡辺未詩(14分57秒、片エビ固め)中島翔子&ハイパーミサヲ●
※ミサイルヒップ

★'23年2月11日=東京・後楽園ホール
▼トーナメント決勝戦(時間無制限1本勝負)
山下実優&○伊藤麻希(25分35秒、伊藤デラックス)中島翔子●&ハイパーミサヲ

★'24年1月21日=東京・品川プリンスホテル内クラブeX
▼トーナメント2回戦(時間無制限1本勝負)
○辰巳リカ&渡辺未詩(20分31秒、体固め)中島翔子&ハイパーミサヲ●
※白昼夢エタニティ


――タッグトーナメントの決勝進出は2年前に続いて2回目です。新宿のマイクでもあの時の後悔を話していましたね。

ミサヲ あそこで決勝行ったからこそ、その次の年はやっぱり取りたいってなるじゃないですか。だから過去2年('23&'24年)のことをすごく覚えているんだろうなって思いますね。

――ただ過去にトーナメントで敗れたチームは2組(ワンミリ、白昼夢)だけで、その2組は今回エントリーしていませんね。

ミサヲ ただ、私にとっては逆なんですよ。今回は右側の山も若手タッグばっかりで、ワンミリいない、白昼夢いない、だいぶ前にユカさんが海外に行ったからマジラビもいない。自分たちがしのぎを削ってた世代、タッグたちがもういないなかやるっていうのは…けっこう我々にとって重いかんじで。逆にいる中で勝ちたかったっていうのがずっとあるんです。成熟したタッグがいっぱいいる中で優勝したかったっていうのが…中島さんと私はほぼそういう話をしないから、お互いのコメントで「やっぱそうだよね」と思うみたいなかんじなんですけど(笑)。でも、多分同じ気持ちだと思います。だからこそ、今回はしっかりと勝つのが最低限の条件だなってかんじに私たちも思ってます。

――中島さんとはあまりしゃべらないんですね。

ミサヲ 普通に普段は話をするんですけど、この後タッグとしてどうしていくか…とかは話さないです(苦笑)。 

――もはや話さずにも分かり合えると。

ミサヲ たまぁ~に話すと同じ事を考えていたりするというか。いまは特にワンミリの持ってるベルトをはがすぞっていうのを…しっかりと話し合って決めたことではなくて、お互いにそれぞれ思っていたことが一緒だったってかんじです。それが目標なので、このタッグトーナメントは勝つしかないんです。権利を得るためには。それとワンミリが持ってるうちにはがしたいっていうのはあります。

――それは2年前に同トーナメント決勝戦でワンミリに敗れているから、というのが一番の理由ですか?

ミサヲ それがけっこう大きいですね。2年前の決勝は、ワンミリのあの独特な主人公感っていうのに圧倒されてしまったっていうのが…悔しいけど結果にも、内容的な実感としても強くて。それがずっと心残りと言うか引っかかってる部分ではあるので、そこを克服してこそベルトの価値…自分たちの中で価値が生まれるなって気持ちで。

――あの時は呑まれてしまったと。

ミサヲ 伊藤ちゃんはクビドルだーってやってきたけども、結局はずっと主人公としてやってきた人なんですよ。山下さんもそうで、それを本人たちは当たり前すぎて自覚してないから、ちょっとでも注目されてないと「自分は注目されてない」って騒ぎだすんです(笑)。だから騒いでる割には、あなたたちはずっと見られてる状態できてるじゃんっていうのがあって。私も中島さんもその部分のアピールというか、元々の性格上、そういうのがないんですよね。中島さんは中島さんで運動とか格闘技のバックグラウンドがないなかで、でもいま一番テクニックがある状態にもってきて。体も大きくして、元々の身長が低いけどもそこをネックにしないように、強みにするようにやってきて。私も完全に文化系で入ってきて…なので、元々の素地の部分が最後にガっていけなかった部分なのかなって。そこはいままでの享楽になかったのかなって…だけど、逆にハッキリと2年前に実感させられたことによって、もっと享楽はワガママになっていいんだなって思いましたね。

――自分たちの思いをもっと主張していくと。

ミサヲ ですね。ワンミリはホントに…アメリカの文化だと、自己主張がいいみたいなのがあるじゃないですか。2人がアメリカでも活躍しているのは、その気質があって。セルフィッシュみたいな。別にセルフィッシュってアメリカでは悪い意味ではないと思うんですよ。日本語にするとワガママとかになっちゃうんですけど、うーん…傲慢さ? 自分たちも願いに対する傲慢さがやや、1ミリ足りなかったというか。中島さんは分かんないけど、私の気持ちの部分でいえばそう思ったんです。享楽共鳴としてプロレスを楽しもうって気持ちで始まったタッグだけど、ホントに楽しむためにはもっと必要なことがあったなって。勝って、最強の称号を手に入れてこそ享楽共鳴がもっと享楽共鳴たりえるんだなって。もちろん勝ちたいとはずっと思ってんですけど、ハッキリと享楽共鳴はそういうルートでしか完成しないんだって、これまでのタッグトーナメントで勝てていない4年で思ったことですね。

――そのトーナメントは今年が5回目ですけど、すべてに出場しているタッグは享楽共鳴だけです。

ミサヲ ヤバいですね(苦笑)。1回目からこのタッグ名だったんでしたっけ?(調べて)あー、そうですね。これは週プロさん命名ですけど(笑)。

――当時のインタビューで見出しにした言葉をそのまま使っていただいて光栄です。

ミサヲ その名の通り楽しさを忘れずに、その上でベルトを取らないといけないですからね。

――そして今回のトーナメントでは初戦から「七つ道具」を覚悟としてリングに置いてから試合がスタートしています。結局使用していますが、それは決勝でも変わらず?

ミサヲ 使わないかもしれないし、使うかもしれないし…。使わないことが誠心誠意かといったら、ハイパーミサヲとしては逆に違うかもしれないし。なので、それは流れに委ねます。

――使わないことがプロレスラーとしての誠心誠意だと思いますが、たしかにハイパーミサヲとしては…。

ミサヲ 使わないのも逆に全力を出してないって思われちゃうし。もうそこは流れで。

――次の相手、2・8後楽園での決勝の相手は原宿ぽむ&マックス・ジ・インペイラーですがそちらについては?

ミサヲ ぽむの方がシングルでも強くなって自信をつけたのも関係してると思うんですけど、前まで「ぽむ投げ」は事故的だったかもしれないけど、最近はぽむの方もインペイラーの力を利用していて。お互いにタッグ技として、タッグワークとしてやってるなって印象です。なので、珍獣使い…? このモンスターの使い方をぽむがもうマスターしたんだなって。だから強いんだなって思うんです。前に闘ったことがあると思うんですけど、ぽむペイラーのタッグ力が上がっちゃってるなっていうのがちょっと怖いですね。ぽむ側の覚悟ができている、みたいな。とんでもない状況になるけど、それでも勝てればいいやって。そこが最近の強さの秘訣なんだなって警戒していますね。

――インペイラーの方ももちろん強敵です。

ミサヲ 身長も重さもあるので、どう崩していくのか…っていうのが課題なんですけど。私は元々パワーではないので、やっぱり自分が持っているインサイドワーク的なもので翻弄していくのが吉だなと。なので、もしかしたら自転車(ハイパミ号)を出そうかな~とか。

――では、やはりぽむを狙うのが吉?

ミサヲ 多分ぽむだけを狙っても、インペイラーが生きてるかぎり試合が終わらないんですよ。だからインペイラーの方を削っていかないといけない。ぽむの方を捕らえるのももちろん重要なんですけど、インペイラーの動きを止めないといくらでも入ってきたりするから、やっぱりインペイラーを止めないとなって。中島さんも私も大きいモンスターの方を倒すっていうロマンを持っているので、コイツを打ち崩して真の大怪獣とスーパーヒーローになりますよ。

――ここで勝つことで、3・16大田区でプリンセスタッグに挑戦できます。享楽共鳴での挑戦は現状'22年6・19後楽園(vs坂崎ユカ&瑞希)が最後ですね。

ミサヲ そんな前なんですね。その後にも空位になったベルトをめぐって3WAYがふたつありましたよね('23年9・9広島)。そこでWiFiに負けたのもけっこう後悔があって…。

――そこの後悔もあったんですね。毎年やってるイッテンヨン後楽園での中島さんとのシングルも、タッグとしてはよい節目なのかと。

ミサヲ あれは何年やってるんだろう。'20年から? ってことは5年連続でやってますね(笑)。あれは大変で、年末年始がないんですよ。でもタッグを組んでると対戦することもあんまりないから、そでシングルでやれるっていうのはいい緊張感?みたいな。気が抜けないかんじで。

――となれば、仮にタッグ王者になろうともあのシングルは続いていくんですかね?

ミサヲ どうなるんでしょう。でも2026年のは(今年の享楽対決の際に)発表されちゃったから(笑)。ベルト取ったとしたら、そこが最終回になるような気もしますけど。まぁそうなるかどうかも含めてまずは今回のトーナメントで優勝して、大田区でベルトを取ってみんなに享楽を届けますよ!

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